>>75
東京の東半分は、都心から近いのに割安だと言う事で、盛んに開発されて超高層のタワーマンションも増えました。それを不動産会社が、「お買い得ですよ!」とお勧めしていたのは事実。
その割安の理由が、東京23区の東半分が、昔の大川が運んできた粘土や細かい土が積み重なって、建物を直接のせて建てるには頑丈さに不足する地盤で、建物の重さを支えるために長さ60メートルもの杭を打って基礎を作っています。
加えて、地盤が東京湾の海面の高さとほとんど同じで、洪水を防ぐ為に巨大な堤防で守られている地域だと言うこと。主にそうした理由で土地の価格が割安だったので、距離・通勤時間の割りにお買い得としてお勧めだったのです。
それらを気にしない人なら、正にお買い得。地域の評判なんて後から作られるし、「住めば都」。製造業の工場等の大規模のまとまった土地が得られたから、街づくりも気合が入っている。近所のノスタルジックな下町の雰囲気も捨てがたい。
只西半分のいわゆる山の手の住民は、足元の地盤が武蔵野台地の頑丈な土地で、東京湾の水面から30メートルは高くて、川筋を避ければ水害の心配も少ない事に、無意識に信頼して安心感を持っている。そこが気風の違っている理由だろう。山の手の住民は、出来れば足は濡らしたくない。下町では足を濡らしても生活の糧を得る為の日常の一部。
副都心線は、久々に山の手を貫くルートなので、共感を持って開通を待ち焦がれる気持ちも私は分かる。山の手の地域内を環状に移動するのは、これまでは意外に不便が続いていた。