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【ソウル=桜井紀雄、ワシントン=黒瀬悦成】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は14日、米領グアム沖への弾道ミサイル発射を示唆するとともに、「愚かな米国の行動をもう少し見守る」と述べた。朝鮮中央通信が15日報じた。一方、マティス米国防長官ら米政府高官は迎撃ミサイルでの破壊を明言しつつも、北朝鮮に外交・経済的圧力をかける取り組みに変更はないとの姿勢を強調。双方の駆け引きが激しさを増している。
朝鮮中央通信によると、金委員長は14日、朝鮮人民軍戦略軍司令部を視察し、グアム沖への弾道ミサイル発射計画について報告を受けた。金委員長は「米国の無謀さが一線を越え、射撃が断行されれば、痛快な歴史的瞬間になる」と述べ、実戦に備え常に発射態勢を整えておくよう指示した。
金委員長は一方、「愚かで哀れ」な米国の行動をもう少し見守ると述べるなど、発射をいったん保留し、トランプ政権の出方を試す姿勢もにじませた。
こうした中、米CNNテレビは14日、複数の米当局者の話として、北朝鮮が弾道ミサイル発射台付き車両をここ数日間に移動させていることが偵察衛星で確認されたと報じた。マティス国防長官は同日、北朝鮮が米国に向けて弾道ミサイルを発射した場合、「たちまち戦争にエスカレートする恐れがある」と警告。グアム島を直撃すると判断すれば「撃墜する」と言明した。ミサイルがグアム沖に向かった場合の対応は「大統領が決定する」とした。
マティス氏は一方で、14日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルにティラーソン国務長官と連名で寄稿し、「一連の平和的な圧力政策の目的は朝鮮半島の非核化だ。米国は体制転換や性急な南北統一に関心はない」と強調した。米国防総省によると、東アジアを歴訪中のダンフォード統合参謀本部議長も14日、ソウルで在韓米軍のブルックス司令官との会談後の共同記者会見で、北朝鮮の核・ミサイル開発の阻止に向けた先制攻撃論は「控えめに言っても時期尚早だ」と述べた。
[スレ作成日時]2017-08-17 13:18:26