【物件概要について】
本物件は,パナソニックの完全子会社であるパナホームが売主,施工は長谷工の子会社である不二建設,管理会社はパナホーム・合人社コミュニティという陣容です。なお,マンションの営業(販売)はパナホームが行っているわけではなく,アイ・フラッツという大阪が本社の会社に委託(悪く言えば外注,丸投げ)しています。そのため,営業の力量で言えばメジャーセブンのように製・販・管一貫方式ではないので劣ります。実際,説明を受けていて,あーマニュアル営業やな~と感じました。ちなみにアイ・フラッツ自体もアイ・ディールというブランドでマンションデベロッパーのようなことも行っているようです。
施工が不二建設のため,親会社長谷工にならって規格型大量販売の廉価版ファミリー向けマンションというのが実際のところです。
写真は,営業用資料として作成されたと思われるペライチです。アピールポイントがまとまっていたので掲載します。
特色としては,販売価格の安さでしょうか。総戸数としても15階建ての126戸あるのでスケールメリットはきいていると思われます。管理費・修繕積立金も比較的安価です。
価格面の優位性に加え,周辺が文教地区であり,府立高校でもトップクラスの偏差値を誇る天王寺高校や,国立ですが同じくトップクラスの偏差値を誇る大教大付属天王寺高校(中学校や小学校も併設)が近く,教育環境が整っていること。義務教育の学校は高松小学校→文の里中学校であり,文の里中学校は市立中学校の中でも高い評判を誇ることを非常にアピールされました。営業の内容を見ても,本物件のメインターゲットは将来子育てを考えているDINKS及び現に子育て中のファミリーであると判断できます。
【本物件の立地状況について】
本物件の元地ですが,化粧品会社の倉庫だったそうです。化粧品会社の移転に伴い用地売却の話が出たところで,競争入札によらずパナホームが対面で取得したため,土地の取得経費が安価で済んだとのことでした。本物件の坪単価は平均190万円とのことなので,確かに用地取得額が抑えられたことも販売価格が安価な理由の一つには挙げられるでしょう。
本物件の立地ですが,北に国道25号線,東に府道26号線と接しており,西・南も生活道路のため,パンフレットでは4面接道の開放敷地であることを強調しています。それ自体は事実ですが,接道する道路状況に問題があります。
画像はランドプランです。意図的?かはわかりませんが,ぼやかされている北側(画像で言うと上)が25号線,同様に東側(画像右側)が府道26号線です。植栽が比較的多いことが見て取れるのと,植栽の樹木選定について記載されています。
ジオラマ上,透明の建物は既存建築物等です。本物件の南側には先行して分譲したパークナードリアンが存在し,こちらのジオラマも作りこまれています。リアンは14階建てとのことであり,南棟の一部分の眺望を遮っています。本物件の立地条件で言えば南西角がもっとも騒音・排ガスの影響から免れるため条件はいいはずですが,リアンがそびえているので眺望は15階にならないと抜けないというジレンマを抱えています。
リアンの影響を受ける住戸タイプを確認したところ,南棟のA~Cタイプが影響を受けるとのことでした。リアンとはおおむね20mほど離れているため,日影シミュレーションによると冬至の際は低層階が1~2時間程度陽が射さないものの,他の季節については問題ないとのことでした。
画像手前側が既分譲のリアン,奥側が本物件です。