講座01「なぜ、国産材の家づくりでなければならないのか？」

宣伝に使うな！

外材でいいじゃないか
国産は高いだけ

外国産も色々あります。

国産材を使え、なの？使うな、なの？

宣伝に使ってもいいではないですか。国産材を使って作れれば最高だし
できれば我が家も国産材で建てたいです
国内の林業が復活させることはとてもいいことだと思いますよ

いいかどうかは、微妙じゃないでしょうか。
日本人なので、国産材はいいなあと思いますが、それが全ての人にとって一概にいいかは
わからないでしょう。違う意見の人もいるかもしれません。
どこまでがよくて、どこからがいけないのか、決めるのは困難ではないでしょうか。
よって、金銭授受や営利目的のものは基本的にやめた方がいいのでは？

花粉症対策のためにも国内の杉をたくさん切り倒して使って欲しいです。

梅雨から夏にかけて高温多湿になる日本の気候で長持ちする家を建てるには、使用する木材の種類を慎重に選ぶ必要があります。
もちろん、外材にもベイヒバやオーストラリア・ヒノキ、台湾ヒノキ、米檜など国産のスギ、ヒノキに負けない耐久性を持つものもありますが、台湾ヒノキと米檜は今や「幻の木」で、殆ど輸入されていません。
ベイヒバとオーストラリア・ヒノキも大量供給は無理で、性質上、土台への使用が主です。
と言う事は、日本で丈夫で長持ちする家を建てたいと思うなら、やはり国産材を使うことがベストなわけで、終戦後、まだ日本の山の木が十分に育っていなかった時代には仕方なく代用品として外材が使用されましたが、それが十分に育った今、何も外材を使わなくても…と、私は思います。
但し、梁材は日本のマツがマツクイ虫にやられ、資源量が激減し供給できませんので、ベイマツや欧州アカマツに頼る必要性はあります。
「どこまでが良くて」と言うと、住宅の腐りにくい場所、たとえば小屋裏とか天井裏に使用する木材は外材でも良く、「どこからがいけないのか」と言えば一階の床下周り、柱、筋交いなど壁（特に外壁）の中に使用する木材は外材では長持ちしないだろうと言えます。
もちろん、長く住むつもりがなく、２０年かそこらで引っ越す予定だからと言うのであれば別ですが、それ以上、長く住もうと言うのでしたら「全ての人にとって国産材の方が良い」と言えます。
現在、日本の山林には毎年成長する量だけで、全ての木造住宅を国産材で建てても余りある量のスギもヒノキがあります。それなのに、それが使われず８１％を外材に頼っている有様です。世界には着られ過ぎて荒廃している森林が沢山あるのに、日本の山は切られないために荒廃しているのです。
しかも、前述のように外材を使った短命な家づくりがされている…どこか、おかしいと思いませんか？
ここを宣伝の場に使うことには問題はあるとは思いますが、あまりにも家づくりにおいて木の種類を選ぶことが軽視されている現状を知ってもらうことは大切だと思います。