『穴吹工務店、半数の工事再開へ』
会社更生法の適用を申請していた分譲マンション大手、穴吹工務店(香川県高松市)は
11日、更生手続きの開始決定を東京地裁から受けたと発表した。同地裁は更生管財人に、
保全管理人の長谷川宅司弁護士を選任。開始決定を受け、同社は債務の返済方法や事業再建策
などを盛り込んだ更生計画案を来年7月30日までに策定し、同地裁に提出する。
同社とともに11月24日に会社更生法の適用を申請した子会社のエイシィカンパニーグループ
(同)、穴吹ハートレイ(三木町)も、開始決定を受けた。
同日夕、記者会見した長谷川管財人は、「裁判所の迅速な対応に感謝する。
コア事業への集中、迅速な事業再生の実現、効率的経営の実施を念頭に、再建を達成したい」と述べた。
東京地裁は今後のスケジュールを決定。債権の届け出期間を来年3月3日まで、更生計画案の提出を
同7月30日までとした。更生計画案の提出から認可決定までは通常2カ月程度かかるため、債権者の
同意が得られれば来年10月にも計画が実行される見通し。
同社と長谷川管財人によると、更生法の適用申請によって工事を一時中断していた全国のサーパス
マンション45物件のうち、サーパス中央町参番館(高松市)、サーパスシティ栗林公園イーストテラス
(同)を含む22物件について、工事再開を決定。残る23物件は、資金収支を査定した上で完成を
目指すとした。高松第一小・中学校や丸亀市消防庁舎など県内の公共工事4件については、順次再開を
進めている。このほか、引き渡し直前だった10物件は、順次、契約者への引き渡しを開始した。
旧経営陣の経営責任については、監査法人に調査を依頼する。取締役12人のうち、朝倉泰雄、池内
信両代表取締役と穴吹英隆前社長を除く9人は既に退任し、管財人に協力して業務に当たっている。
スポンサー企業については「選択肢の一つ」(長谷川管財人)と説明。年内にもファイナンシャル・
アドバイザー(FA)を選任し、FAとの協議を踏まえて来年2~3月ごろの入札も検討する。
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/social/article.aspx?id=2009121...