- 掲示板
木材業者、大工、あるいは、良心的な建築士の間のなかで、非難轟々の渦に晒されている材料があります。
それは、何かというと、『ホワイトウッド』というものです。
ホワイトウッドの産地は北欧・ロシアなどが産地で、日本の高温多湿の気候からかけ離れた地域で産出されているため、日本の気候に馴染まない材料です。北欧などの現地ですら、腐りやすいという理由であまり使用されていません。
外部に晒されるウッドデッキに使用したなら、3年も持てばいいほうです。
ただでさえ、耐久性のない材料であるにもかかわらず、日本の高温多湿の劣悪な条件で、どれだけ構造体として耐えられるのでしょうか。さらに悪いことに、この材料は、白蟻にも滅法、弱いものです。
『ホワイトウッドの集成柱』がこれだけの弱点を抱えているにもかかわらず、ハウスメーカーを中心に採用されているのは、非常に安価で手に入りやすいからです。商社から大量に買い付けることで、コストダウンを図っているわけです。
しかも、『ホワイトウッドの集成柱』が、無垢の柱より1.5倍の強度と喧伝し、画期的な材料のように、消費者に説明しています。確かに、材料が古くないうちであれば、その位の強度が出るように生産しているのでしょうけれども、元々、耐久性に乏しいわけですから、全く無意味です。
こんな材料を使用しても防蟻処理すれば、「長期優良住宅」に適合したりするわけですから、全くの茶番です。
悪質な業者は「ホワイトウッドが腐りやすいのは水や湿気が多い状態の時で、建物の中で雨ざらしになる事はないので問題ありません」「防腐処理すれば野外でも使用できます」
と答えると思います。
木材の強さ = 建物の使用可能年数 なので、建物に使用するには危険過ぎる材料だといえます。
杉材の6分の1の耐朽性といわれている・・・
杉で造る家が60年持つなら、ホワイトウッドで造ると最高でも30年程度では無いでしょか・・・
防腐処理したところで、素材の耐朽性のランク順位が変わるものではありません。
防腐の種類もさまざまなので、薬剤が抜ける種類の物・細胞まで影響させれない物なんかは、所詮塗装と変わりませんし・芯には薬剤が入らないので、芯材の耐久性が高くなければ、意味がありません。
割れの抑制もしなければなりません。割れてしまえば薬剤部分は素通りです。
現在、割れの抑制ができている、注入加工の製法は数少ないです。
しかし、雨漏りや結露から生じた水分が建物内部にこもり、腐食の原因になる可能性は非常に高く実際にその様な事例は山ほどあります。
高温多湿な我が国では、このような木材は避けた方が無難でしょう