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匿名さん [更新日時] 2024-04-28 20:23:44
【一般スレ】マンションのタバコの煙| 全画像 関連スレ まとめ RSS

窓を開けるようになると、下の人がベランダで吸うタバコの煙が部屋の中まで入ってきます。
それで当方で何か対策できないかと思っているのですが、いい方法はあるでしょうか。
気づく時には部屋の中まで入ってきているので、サッシを閉めても臭いはします。
部屋に空気清浄機を置いても、その側でタバコをすっている訳ではないので、効果はないような気はするのですが、置かないよりはいいでしょうか。
扇風機を外に向けて使うという手もありそうですが、皆さんどうしてますか。

[スレ作成日時]2006-06-01 14:19:00

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タバコの煙を防ぐ

  1. 2238 匿名さん

    厚生労働省の委員会の2015年6月24日 第7回 たばこの健康評価専門委員会(議事録)
    ○日時
    平成27年6月24日(水)10:00~12:00

    ○場所
    厚生労働省 専用第23会議室

    ○議題
    (1)受動喫煙の健康影響に関するエビデンスについて
    (2)未成年者に対するたばこの健康影響について
    (3)その他

    http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000091648.html

    ○大和委員 では、プリントの5ページ目からですけれども、私たちの周りで危険因子の曝露で病気が増加し、それが除去されることで病気が減るということがそれぞれ量・反応まで明らかに証明されているのはたばこの煙だけであるということを喫煙関連疾患で解説していきたいと思います。
     下のスライドは、WHOの関連組織、国際がん研究機関、IARCによる発がん性分類です。ヒトに対する発がん性について、疑いなく発がん性があると言われているGroup1の中には、アスベストやベンゼンなどと同じように喫煙、そして受動喫煙が含まれています。
     次のページです。同じくIARCが2004年に出した報告書には、発がん性の原因として、64種類の単体として分類される発がん性物質がリストアップされております。アンモニア、カドミウム、ニトロサミンなど。そして、下のスライドにありますように、左側のカラムには多環芳香族炭化水素類、右側のカラムにはホルモアルデヒド、アセトアルデヒド、下のほうは重金属で、ヒ素、ベリリウム等、そして、一番下の行には放射性物質であるポロニウム-210が含まれていることが述べられておりました。
     次の7ページです。米国公衆衛生総監は、以前から受動喫煙に関する健康影響に関して調査しておりますが、まず1986年の報告。赤い枠で囲ってあるところが、同じページの下に拡大してありますけれども、86年報告の主要な結論として、
    1.受動喫煙は、健康な非喫煙者に肺がんなどの疾病をもたらす。
    2.喫煙する両親をもった子どもは、喫煙しない両親をもった子どもよりも、呼吸器の感染症を起こす頻度が多く、呼吸器症状を増加させ、呼吸機能の発達が若干阻害される。
    3.同じ空間を喫煙区域と禁煙区域に分けることは、受動喫煙の暴露濃度を多少減少させることができても、受動喫煙をなくすことはできない。
    と結論しています。
     次のページです。その20年後、2006年の米国公衆衛生総監報告。表紙が上です。
     その中の前文のところを抜き出したものが下になります。
    2005年、受動喫煙に曝露された非喫煙者が、アメリカでは肺がんでは3,000人、心血管疾患で4万6,000人が死亡しており、430人が乳幼児突然死症候群で死亡していると評価されております。
     それ以外に、咳、疾、肺機能障害の原因となることが述べられております。
     次のページは、2006年報告のサマリーと結論です。主たる結論。「アメリカ環境保護庁は受動喫煙により、アメリカ国民に深刻で重大な健康影響が発生している」。
    3,000人が死亡。
     小児については、毎年15~30万人の乳幼児の末梢気道疾患の原因となっていると結論しています。
     下に移ります。
     この結果をもとに、結論として、「(有害性に関する)議論は終わった。科学的証拠は明白である」という言葉でプレスカンファレンスは始まり、その下のポチ、深刻な危険性。閾値は存在しない。数百万人が今でも曝露されている。すべての人が受動喫煙に曝露されない権利を有する。無煙の環境をつくることが重要。特に小児科、家庭に無煙環境化も必要であるということが述べられております。
     次のページに移ります。2006年報告には主な結論が特に6つ述べられているのですけれども、これは後ほど紹介いたします。
     下のページです。その後、14年に「50年間の進歩」という形で、昨年、また新たな報告書が出されました。まず、こちらを紹介しますが、64年の報告以降、喫煙率は18%まで低下していますけれども、アメリカではまだ4,000万人の新たな喫煙者がおりますので、脅威に変わりはないということが述べられており、まず、10の結論の1番目、予防できたはずの公衆衛生上の悲劇をもたらした。
     2番目、たばこ産業は、喫煙の被害を計画的に過小評価させることで国民をミスリードするという積極的な戦略を行っていること。
     次のページ。3番目、これまで無関係と思われていた糖尿病や関節リウマチ、大腸がんなども喫煙と関連することが明らかになったこと。
     4番目、受動喫煙は発がん、呼吸器疾患、心疾患の原因、さらには乳幼児や小児の健康に悪影響を及ぼすこと。
     5番目、昔は少なかった女性の喫煙率が上がってきたことによって、男性と同様、肺がん、COPD、心疾患がふえてきたこと。
     6番目、全身の炎症や免疫疾患の障害となること。
     下のページです。7番目、社会経済的要因。これは具体的に書いていなかったのですけれども、多分貧困によるものだと思いますが、健康日本21でも、所得が低い人たちほど喫煙率が高いというデータがありますので、そういう喫煙率の不均衡が発生していること。
     今後もさらに強力な喫煙対策が必要であること。
     9番目、早世と疾病は米国社会に莫大な被害をもたらしていること。
    10番目、50年間の本報告により、公衆衛生活動に重大な科学的根拠を提供してきたということが述べられています。
     次のページに行きます。
    2014年報告で、能動喫煙は明らかですので、本日のテーマ、受動喫煙のほうを拡大しました。小児では中耳、呼吸器、肺機能、末梢気道、突然死症候群、成人では脳卒中、鼻刺激、肺がん、心血管疾患、女性の生殖機能というところが明確になったと報告されています。
     では、2006年報告に立ち戻りますが、6つの結論の1番目、「受動喫煙はタバコを吸わない成人、小児の早世と疾病の原因となる」ということが述べられています。
     次のページ。2006年報告の43ページには、発がんのメカニズムとして、受動喫煙の暴露を受けると、発がん性物質が呼吸器から摂取され、そしてDNA付加体による損傷が発生し、突然変異を起こし、発がんするというふうなメカニズムが述べられています。
     まず、職場の受動喫煙と非喫煙者の肺がんに関して、個別の論文のメタ研究です。一番下の「All」というところにありますように、非喫煙者の肺がんが24%増加するというのが、Leslieの2007年の論文に書かれております。
     これらの論文を分析する形で、14ページ、米国公衆衛生総監のためのメタアナリシスですが、まず、配偶者からの暴露、個別論文でHackshawさんの37論文では1.24倍。そしてその下の論文も1.20倍。配偶者からの暴露のメタアナリシスでは、Case-controlで1.21倍、Cohort、男性、女性、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、アジア、いずれも配偶者からの暴露で、吸わない奥さんの肺がんの率が上がって、1.15倍から1.43倍であることが示されております。
     その続きですけれども、職場の受動喫煙に関して、2006年報告書のためのメタアナリシスでは、1.13倍から1.32倍であったことが示されております。
     小児期の受動喫煙に関する肺がんについては、1をまたいでおりますので、有意差はありませんでしたけれども、多くの論文が1以上、つまり、リスクであったということが示されております。
     次のページに行きます。肺がんについての結論、2006年報告445ページでは、十分な証拠が得られた。喫煙者と生活することにより、非喫煙者の肺がんリスクは20~30%増加すると結論されました。
     続いて、これは報告書と離れてですけれども、受動喫煙による肺がんについて、日本人のエビデンス、大規模コホートが行われており、これはそちらにいらっしゃる井上先生や祖父江先生も共著者としてつくられたものです。日本人のエビデンス、家庭の中の暴露。
     まず、全肺がんですが、夫が非喫煙の妻の発症を1として、夫婦とも吸わない場合の妻の発症を1とします。夫が元喫煙の場合は1.12倍。現在も吸っている場合は1.34倍。夫の喫煙本数が20本以下では1.02倍ですが、20本以上で1.47倍。
     「Pack year」というのは、1箱を1年吸うと1Pack year。ですから、1箱20本を20年吸うと、20 Pack yearというふうになりますが、30Pack year以下では1.05倍ですが、それ以上では1.46倍とドーズレスポンスが出てきます。
     次をお願いします。次は腺がんですけれども、夫婦とも吸わない場合の妻の発症を1とすると、夫が元喫煙で1.5倍。現喫煙で2.3倍。20本以下で1.7倍。20本以上で2.2倍。そして、30 Pack year以下では1.86倍、30 Pack year以上で2.06倍と、暴露が多いほど奥さんの肺がんがふえております。
     次に、家庭と職場ですが、全肺がんで比較した場合にも、やはり同じように、週1時間以上の暴露で1.32倍。家庭でも職場でも暴露がない人を1としたときに、職場のみの暴露で2.7倍、夫からの家庭のみの暴露で1.49倍。職場でも家庭でも暴露されている場合は1.61倍というふうに、暴露の程度と発がんはふえていくことがわかります。
     腺がんについても同じです。職場、家庭両方で暴露を受けている人たちほど腺がんのリスクが高いということが示されております。
     次に、2006年報告にもう一度戻りますけれども、受動喫煙による乳がんのリスクも1.15倍であるということが示されています。
     では、18ページに行きます。とにかく受動喫煙による発がんについての結論。2006年当時で50種類。その後、64種類、70種類というふうにふえておりますが、発がん性物質がたくさん含まれているということが発がんのメカニズムで、それは動物実験でも明白であり、そして、喫煙により尿中のたばこ由来発がん物質の代謝産物が有意に上昇することから、受動喫煙によっても肺がんの発生を高めることと関連している。受動喫煙による発がんのメカニズムは、そのレベルは低いものの、能動喫煙、喫煙者本人と類似しているということが結論されております。
     次に、2006年報告の乳幼児に対する乳児突然死症候群(SIDS)ですが、これも十分な結論ありと結論されています。
     次のページです。SIDSに関しては13の報告がリストアップされておりました。その中で、Blairの論文がわかりやすかったので、ここに1つ引用しておりますが、
    父のみがたばこを吸う場合、3.4倍ですが、母が吸う、つまり、一緒に過ごす時間が長い人がたばこを吸うと7倍に、両親とも吸うと8倍にというふうにふえております。
     自宅の中で吸う人の数が1人、2人、そしてそれ以上というふうに多くなるほど乳幼児突然死症候群がふえており、家の中で吸われるたばこの本数が39本以上と多いと10倍という非常に高いリスクになります。また、吸われている時間が8時間以上だと8倍と、これも長くなるほど、そして大量に暴露されるほどリスクがふえるということが示されています。
     呼吸器系の疾患に関する障害は気管支喘息、感染症、COPD、乳幼児突然死症候群。これは明らかであるということが結論されています。
     次のページに行きます。心血管系疾患の関係ですが、まず個別論文のメタアナリシス、Heの論文です。Overallで家庭と職場の受動喫煙で、吸わない人のリスクが1.25倍にふえるということが示されております。
     下のほうは心血管系疾患のリスクですが、夫がライトスモーカーの場合、1.23倍。20本以上のヘビースモーカーで1.31倍。喫煙する夫との同居期間が長くなるほど心血管系のリスクがふえるということも示されています。
     次のページに行きます。2006年報告のためのメタアナリシスでの結論は、受動喫煙による冠動脈疾患のリスクは1.27倍であるということが示されました。
     このときの分析では、夫が軽度から中等度のスモーカー、つまり、奥さんが軽度から中等度の暴露を受けている人は1.16倍ですが、ひどい暴露、中等度から高度の暴露を受けていると1.44倍になると、量・反応関係があることも示されております。
     次のページのグラフは、単純にそれをグラフにしたものです。受動喫煙の暴露が軽ければ1.16場合ですが、曝露量が多い場合には1.44倍になるということが示されております。
     そして、循環器系疾患が発生するメカニズムに関する根拠ですけれども、血小板凝集能を、右側のグラフのうちの左側、アクティブスモーキングをやっている人たちがたばこの暴露を受けても血小板凝集能に影響がありますし、吸わない人が受動喫煙を受けても同じように発生しています。
     そして、冠動脈血流速度も低下しております。ですから、短時間の暴露でもこのように血小板凝集能や冠動脈の血流に影響があることが示されている。
     次のページに行きます。動物実験でもそれは認められており、これらのことから血栓形成促進効果、血管内皮機能の障害が動物でも証明されていることから、受動喫煙に安全なレベルは存在しないというふうに続いております。
    23ページの下、下線を引いているところですけれども、呼吸器系についても安全閾値は存在しないことが結論されておりました。
     次の24ページです。子供の中耳疾患です。右側にメタアナリシスが4つ書かれておりますが、上から急性中耳炎、繰り返す中耳炎、中耳滲出液、外来の中耳滲出液、いずれも受動喫煙を受ける子供たちではそのリスクが増えていることが示されており、2006年報告では、これらの中耳疾患の原因となることが、これは1をまたいでおりますので、示唆されたということになっております。
     その下は体内のニコチン濃度ですが、上のラインは喫煙が屋内で許されている地域、そして屋内の喫煙が制限されている地域、下のグラフは屋内が全面禁煙である地域に住んでいる人たちのニコチン濃度を示します。体内のニコチン濃度がこれだけ違います。
    2006年報告の主要な結論の5番目、アメリカではこの当時、既に喫煙対策は進んだものの、まだまだ多くのアメリカ人が職場で、家庭で暴露されていること。
     そして、結論の6番目、受動喫煙の防止には屋内完全禁煙が必要であること。区域分け、自然換気、強制換気などのいわゆる分煙ではそれを防止できないということが結論されています。
     次のページです。屋内全面禁煙の必要性に関する2006年報告、10の結論。済みません、これは日本語訳が書いていないですけれども、1番目から行きます。職場の禁煙化は受動喫煙暴露の防止に必要。
     そして、屋内が禁煙化されれば、喫煙者も消費本数が減る。
     3番目、受動喫煙を完全になくすためには、全面禁煙が最も有効であること。
     4番、アメリカの職場ではほぼそれが達成されているが、5番、サービス産業ではまだまだ受動喫煙が残っていること。
     6番、サービス産業を禁煙化させると営業収入が落ちるということは通説で流されますけれども、「do not have an adverse economic impact on the hospitality industry」ということで、サービス産業にも経済的な悪影響は発生しないと結論されております。
     7番を飛ばして、8番、いまだにアメリカは家庭の中でたばこを吸う人によって受動喫煙が発生していること。
    10番、空気清浄機や強制換気では受動喫煙を防止できないという結論が2006年報告でされています。
     タバコ規制枠組条約第8条、履行のためのガイドライン、2007年に我が国も合意しているこのガイドラインでも、喫煙室や空気清浄機では受動喫煙を防止できない。建物内の100%完全禁煙化。そして、それはサービス産業も含めて全面禁煙とすべきことが2010年、つまり、5年前までに実施せねばならなかったことは、皆さんも御存じのとおりです。
     次の26ページ。この枠組条約第8条のガイドラインに沿って、2012年の段階で既に43カ国、緑色になっている国が、レストランやカフェ、パブ、バー、これは日本で言うと居酒屋に相当しますが、それも含めて全面禁煙となっておりました。
     ロシアが2014年、韓国が2015年になっております。
     アメリカは州単位ですけれども、50州のうち26州が全ての場所、バーを含めて全面禁煙となっています。
     なお、この地図で、黄色の文字で見にくいですが、イタリアやフランスなどは、一応喫煙室の設置は容認しているのですけれども、周囲の禁煙空間よりも5パスカル以上陰圧を維持せねばならないという非常に厳しい規定があるため、実質的には屋内全面禁煙となっています。
     これらの全面禁煙となっている国では、国民の病気が減ったということが示され始めました。
    26ページの下、わかりやすいところで小児喘息ですが、スコットランドでは2006年3月に屋内全面禁煙化されました。禁煙化される前、たばこ産業側からは、「職場、飲食店で吸えなくなると、自宅で吸うようになるおそれがあるので、レストラン等は禁煙化しないほうがよい」と主張をされておりましたけれども、実際に法律で禁煙化されると、職場でもレストランでも吸えない、受動喫煙はよくないという社会規範が浸透して、自宅の中でたばこを吸う人が減って、結果として子供たちの喘息は減りました。もちろん、レストランでの暴露もゼロになった効果も加わっています。
     次のページは非常に重要なデータです。Circulationという一流誌に掲載された論文です。屋内全面禁煙化の法律は国民の病気を減らす。左から心筋梗塞、狭心症、脳卒中、喘息などの呼吸器疾患。色の見方は、赤が一般の職場のみ、黄色はレストランも全面禁煙、青はバーや居酒屋まで全面禁煙の国です。屋内全面禁煙の範囲が広ければ広いほど国民の入院数が減っているといます。これは非常に重要な論文だと思います。
     これは2006年報告の主要な結論の3つ目、つまり、「受動喫煙への暴露は、心血管システム、冠動脈疾患、肺がんに直ちに悪影響を及ぼす」という結論の裏返しだと思います。これらの場所を全面禁煙にする法律が施行された国では、直ちに国民の病気が減るという形で受動喫煙の有害性が証明されましたし、その効果の大きさも証明されたことになります。
     次のページ。では、喫煙室をつくった場合、どうなるのかということですが、ここから先は私の研究や調査結果になります。
     受動喫煙は絶対に防止できません。ドアの開閉によって、また、喫煙者の体の動き。そして、肺にたまった煙の持ち出し。そして、喫煙室があると、そこを掃除しないといけませんので、そういう人たちの受動喫煙が発生します。
     また、サービス産業で喫煙できる区域を設けてしまった場合には、そこで毎日数時間の受動喫煙にさらされる従業員が発生します。たばこから発生する微小粒子状物質(PM2.5)の曝露濃度は北京並みか、それ以上になります。
     オリンピックとの関係は最後に触れます。
     その下のグラフです。いわゆる「一定の要件を満たす喫煙室」。換気扇が3台ついています。
     漏れの測定をしました。大学院生が持っている粉じん計が赤いグラフで、喫煙室の中にもう一台、青いグラフの粉じん計が置いてあります。ドアを開け閉めするときに、喫煙室の右半分に見える空気の取り入れ口(ガラリ)があります。換気扇で空気を外に出すときは、同じ容積の空気が入ってこないと困りますので、ガラリという給気口を設置するのですが、ドアが開いたり閉まったりして、瞬間陽圧になるときにガラリから煙が押し出されます。
     次のページ。それをもっとはっきり示したものです。これはある区役所にあった喫煙室なのですが、一番手前にドアがあります。そして、喫煙室の一番奥、丸で囲ったところに給気口があり、ここにも粉じん計を置いております。ドアを開け閉めするたびに、給気口から煙が押し出されて、スパイク状に粉じんの濃度が上昇する現象が確認されました。
     漏れの第1の原因は、ドアのフイゴ作用です。
     その下です。画面の奥に換気扇が見えます。そして、ドアの両側に同じような空気取り入れ口があって、その取り入れ口の前に1台の粉じん計(赤いグラフ)、そして最寄りの執務空間にも粉じん計(緑のグラフ)があります。その次のページを見ていただくと、ここではドアの開閉によるフイゴ作用を少しでも軽くしようと思って、A4の紙製の弁(ダンパー)が自分たちの工夫でつけられていたのです。フイゴ作用で喫煙室内が瞬間的に陽圧になる時に紙製の弁が閉じることで煙の漏れを防止しようという工夫です。これをつけていても、前のページの赤いグラフのようなたばこの煙の漏れが発生します。ドアのフイゴ作用です。
     2つ目の原因は、喫煙者が歩くスピードは0.7m/sで、喫煙室の基準、内向き風速0.2m/sよりも速いのです。ですから、0.7m/sで退出する人の体の後ろにできる空気の渦に巻き込まれて煙が漏れてきます。写真は暗くて人の形は見えませんけれども、「喫煙者」という文字のところに出ていく人の体が写っているのです。体の後ろに巻き込まれて煙が持ち出されます。
     次のページ。もう一つは、肺の中にたまった煙が喫煙室から出てきた後も吐き出される現象です。
     たばこを吸い終わった人の息に含まれる煙の濃度、1息目は10mg /m3 。これは10,000 μ g/m3 という非常に濃い濃度です。山の大きさを煙の量としてグラフにしたものが下のグラフです。上気道から、そしてその後、末梢気道からゆっくり排出され、200秒間ほどは粉じん計で反応するぐらいの煙が吐き出されました。つまり、吸い終わって200秒間は喫煙室から出てはならないというルールも必要になります。
     次のページ。このような喫煙室を必ず掃除する人が発生しますので、そういう委託業者が受ける受動喫煙が、喫煙室があったのではなくなりません。
     その曝露濃度をPM2.5で評価したところ、大気環境基準の35μg/m3 、外出自粛レベルの70μg/m3 よりも10〜20倍高い濃度でした。この人たちが暴露を受けているのは、PM2.5よりも小さい粒子なのです。
     下は東京都のホームページですけれども、PM2.5は髪の毛に比べるとすごく小さいです。
     次のページ。たばこの煙のサイズを調査した結果ですが、産業医科大学の東学長が30年前に、電子顕微鏡で撮影しました。その粒径分布が右側のグラフですが、副流煙が0.4ミクロン、主流煙が0.5ミクロン。一旦肺に入ると水分を吸って膨らみますので、0.6ミクロンと大きくなりますけれども、いずれも1ミクロンより小さい。たばこの煙は、正確に言うと、PM0.5であるということがわかります。
     ですから、肺の一番奥まで入って異物反応を起こして肺の炎症を起こす。その炎症は血液に乗って全身の血管の炎症の原因となり、それが、動脈硬化や脳卒中になると考えられます。
     では、この受動喫煙、今、職場での禁煙化は随分進んできましたけれども、日本で今、残っているのは、下のグラフにあるように、飲食店で暴露を受けているということが大きな問題になっております。
     次のページ。これは博多の飲食店の店内のPM2.5の測定結果です。屋外で5分。博多の大通りですが、全然汚れておりません。店内は400μg/m3 。もう一回屋内で5分。右側の北京の1月の大気汚染のPM2.5濃度と比較して下さい。北京のPM2.5が400μg/m3 あるとニュースになるような状況ですけれども、それと同じ状況が喫茶店の中に存在するのです。
     対策として、多くのファミリーレストランなどでは、下のグラフのように区域分けをして、喫煙席と禁煙席というふうに設定しておりますが、空気がつながっておりますから、エアコンで攪拌されて、喫煙席のたばこの煙は数分後に禁煙席に流れてくることが私たちの調査でわかっております。
     次のページ。これは、例えて言うならプールの第1レーンはおしっこをしていいけれども、第2レーンから第7レーンはだめですと言っているようなものです。空気や水がつながっている限り汚染物質は広がっていきます。
     産業医学からみれば、このような場所で働く人たちの健康が非常に心配です。店長さんの胸元に粉じん計を装着して働いてもらいました。
     次のページ。先ほどのグラフに店長さんの個人暴露を重ね合わせた図です。従業員さんたちは喫煙者のすぐそばで接客しますので、肺の中から出てくる煙やテーブルの上の灰皿からゆらゆら立ち上ってくる副流煙、これらがちょうど呼吸領域にやってきて、屋内の測定ではわからないような非常に高い濃度に暴露されております。
     このファミリーレストランは神奈川にありました。100平米以上ですから、神奈川県公共的施設における受動喫煙防止条例により対策が必要ということで、ここは全席禁煙化されました。その結果、利用者も従業員も受動喫煙から開放されています。
     次のページ。同じ神奈川県の喫茶店ですけれども、自動ドアで仕切った場合、たばこ煙は禁煙区域に拡散していかずに喫煙席側にこもりますので、喫煙席のPM2.5は700μg/m3 という高い濃度になっております。その煙は禁煙席にも漏れていることが示されています。
     その下です。換気扇4台で強力に換気をしている喫茶店です。たばこの煙の濃度のシミュレーション結果です。吸わない人は禁煙席に座ればいいと思うかもしれませんが、こういう場所で働いている人がいます。喫煙席にも行かねばなりません。この環境で身内を働かせられるかどうかということを今回ぜひ考えていただきたいと思います。
     特にこういう飲食店では高校生や大学生、若い人たちがバイトしています。写真のような若い世代をたばこの煙から守るのは、防毒マスクではなく、法律による屋内全面禁煙です。そして、それは今の我が国の政策目標にも掲げられております。「受動喫煙のない職場の実現」として。そして、家庭と飲食店でも受動喫煙に曝露される機会を3%、15%に減らす、という目標値が立てられておりますが、絶対に0%にすべきだと思います。屋内の受動喫煙を0%にということを今後の改定のときには考えていただきたいと思っております。
     ラスト2枚です。このように、今、全世界で屋内全面禁煙化が進んでおりますが、ロシアはソチオリンピックがきっかけで禁煙化されました。WHOとIOCは「タバコのないオリンピック」を提唱しておりますし、健康的なライフスタイルを奨励する合意文書にもサインしております。
    2018年の平昌大会を控えた韓国でも、2015年1月から法律で屋内全面禁煙化されました。6月にソウルで学会があったので、法律が遵守されていた状況を説明します。
     下の写真、黄色の線から左側の屋外テラス席も禁煙でした。テラスは喫煙可、としている他の国々よりも厳しい法律でした。歩道の矢印で示す3人は、食事を中座して喫煙しております。これで何の問題も起こっておりませんでしたし、小さな居酒屋も含め全ての飲食店がこうなっておりました。日本もこういう姿を目指していかねばならないというのが、この委員会の目的ではないかというふうに思っております。
     以上です。

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グレーシアタワー南千住

東京都荒川区南千住6-223-1

5800万円台~8800万円台

2LDK~3LDK

55.49m2~68.25m2

総戸数 76戸

オーベル青砥レジデンス

東京都葛飾区青戸5-132-1

未定

3LDK

63.26m2~63.42m2

総戸数 49戸

サンクレイドル南葛西

東京都江戸川区南葛西4-6-17

4598万円~6248万円

3LDK

58.65m2~73.68m2

総戸数 39戸

アネシア練馬中村南

東京都練馬区中村南2-7-15

未定

2LDK~4LDK

55m2~85.19m2

総戸数 124戸

プレディア小岩

東京都江戸川区西小岩2丁目

3LDK~4LDK

65.96㎡~84.76㎡

未定/総戸数 56戸

ルジェンテ上野松が谷

東京都台東区松が谷2-58-2

4240万円~7020万円

1LDK~2LDK

32.77m2~55.06m2

総戸数 32戸

ヴェレーナ上石神井

東京都練馬区上石神井1-347-1他

6268万円~7968万円

2LDK~3LDK

53.67m2~65.62m2

総戸数 42戸

ローレルアイ浅草レジデンス

東京都台東区東浅草1-21-2

3380万円~6080万円

1R~2LDK

34.31m2~53.83m2

総戸数 49戸

ヴェレーナグラン二子玉川

東京都世田谷区上野毛2-12-1ほか

7798万円~1億3498万円

2LDK・3LDK

50.4m2~71.49m2

総戸数 42戸

カーサソサエティ等々力

東京都世田谷区中町二丁目

8,100万円~8,760万円

2LDK+S~3LDK ※Sはサービスルーム(納戸)です。

75.18m2~81.53m2

総戸数 8戸

サンウッドテラス東京尾久

東京都荒川区西尾久7丁目

5,998万円~6,798万円

2LDK・3LDK

50.38m2~59.95m2

総戸数 33戸