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安倍首相の靖国参拝、朴大統領の正当性を鮮明に
ウォール・ストリート・ジャーナル 12月27日(金)7時37分配信
26日の安倍晋三首相の靖国神社参拝で、日韓関係が近い将来に改善するとの期待は消えた。靖国神社参拝は、日韓関係改善に行動を起こすのを断固として拒否してきた、韓国の朴槿恵大統領の姿勢を鮮明に正当化するものだ。
朴大統領は最近、日本が戦時問題をめぐり韓国でくすぶる不満に新たな措置を講じない限り、安倍首相との首脳会談を開かないとたびたび表明した。
背後にあったのは、首脳会談開催のためフェアプレーをしてきた安倍首相が間もなく方針を変え、靖国神社を参拝することへの明白な懸念だった。そのままいけば、朴大統領は国内で厳しい批判にさらされるところだった。
安倍首相が靖国神社を参拝するまで、朴大統領の強硬な姿勢は勝ち目のない戦いだった。
第1に、朴政権の立場は米政府とほぼ対立していた。米国は日韓関係の改善を秘密裏にも、公にも押し進めてきたからだ。米国は、域内問題の効果的な対応できるよう日米韓が3カ国関係を緊密にするよう求めてきた。戦争に対して日本側が謝罪しないことを日韓関係の改善にとっての重大な障害物としてみるよりも、柔軟性に欠ける韓国こそ非難すべきとの見方が最近、米政府内に強まっていた。
第2に、朴大統領の対日戦略を韓国メディアさえ深刻に疑問視し始めていたこともある。日韓の協力を求める記事や論説が増え、それ自体が大きな転換だった。朴大統領は、日本に対する自らの立場について、至るところから批判を浴びていた。
しかし、批判はもうなくなるだろう。安倍首相の靖国神社参拝は、朴大統領を窮地から救い出した。
日本との関係悪化を放置したとして国内からの批判を浴びるどころか、朴大統領のアプローチには今や、予見性の高さが見られる。今後、ほぼ全方面からこの姿勢を貫くことへの支持を得られるだろう。この1週間で、両国の副大臣級会合が開かれ日韓関係を軌道に戻す最初の一歩になるとの、信頼度の高い臆測が広がっていたが、今となってはこの種の会合は不可能だ。
さらに朴大統領は、対日強硬姿勢をめぐって米政府内部に存在した非公開のいら立ちが消えると期待できるだろう。靖国神社参拝は米国にとって極めて厄介なものになりそうだ。米国は日本の集団的自衛権拡大を強く表明してきただけでなく、バイデン米副大統領は数週間前に安倍首相と会談を行ったばかりだった。
靖国神社をめぐり日本に公に圧力をかけることを米国が何度となく拒んだことが、今回再考されるかもしれない。ジョン・ケリー国務長官とチャック・ヘーゲル国防長官が10月初めに千鳥ヶ淵戦没者墓苑で献花し、戦死者追悼にはこうした代替手段もあると直接的に示唆したことは、明らかに無視されたかたちだ。
著者は前回のコラムで、韓国の国民が日韓首脳会談の開催を総じて好意的にとらえ、大多数が日韓関係の改善を望んでいると記した。しかし安倍首相による靖国神社参拝後は、この数が反転する可能性もある。
安倍首相はもともと韓国では不人気で、複数の世論調査によると、北朝鮮の金正恩第1書記をわずかに上回る程度でしかない。そして今後も、日韓関係の改善を求める朴大統領への圧力はほとんど高まらないだろう。
(筆者のカール・フリートホーフ氏は、峨山政策研究院・世論調査研究センターのプログラムオフィサー兼マンスフィールド財団米韓ネクサス研究者)
安倍がやりそうなことだ。
[スレ作成日時]2013-12-27 11:59:46