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逆梁マンションの遮音特性:
これは、他の「逆梁」スレッドでも議論されており、ボーイも他のスレで述べましたが、
ここに評価をまとめて掲載する意味で、再度述べます。
スラブの重量衝撃音の決定要因として、
①スラブの自重と剛性(等価厚さ:素面の基本性能となるもの)
があります。さらに近傍に振動を抑制する大梁があるかどうかに影響を受けます。
昔、建築学会で遮音設計の本を出しましたが、この大梁拘束による床衝撃音の低減を
②端部上昇効果(この上昇は、振動抑制指標=インピーダンスが上昇するという意味)
と呼びました。今の200mmのスラブで、厳密な計算はしていませんが、梁から2mも離れると、
この上昇効果がなくなります。これに、
③スラブの共振具合(スラブの固有振動数で、揺れやすい周波数帯では遮音性が悪い)
で、共振による床衝撃音の増幅を加味して計算すると、ざっくりですが、
「インピーダンス法」による床衝撃音の予測ができるようになります。
実際に梁で囲まれた面積を種々の実験や現場検証で確かめた訳でもないのに、
当時の150厚さスラブマンションの実測値から、③の評価を一定にしたまま、
梁内面積とスラブ厚さで予想衝撃音レベルの表を作成して、先の学会本で公開しました。
すると、②の端部上昇の項目がパラメータとして唯一有効になってくるので、
梁内面積は小さい程良い、大きいほど悪いという、間違った「常識」が生まれました。
これは確かに、小梁を含めて15〜25㎡前後の事例ではその傾向があったのでしょうが、
勝手にそれを80㎡とかの大型床板とかに拡張してはいけなかったのです。
150mmスラブのデータで検証した③の値が大きく違ってきたからです。
・・・と、前置きが長くなりましたが、同じサイズのスラブであれば、順梁マンションでは
大梁が直交していて2辺拘束になり、二方向で端部拘束効果があるので遮音性がよい訳です。
逆梁では居間から遠くなるもの、実際にはハイサッシュ上に小さいたれ壁が形成され、
サッシュ間のRC壁も存在するもので、小梁のような補剛効果を持ちます。
逆梁マンションの居間が間口全体にない場合は、この状況をみて、1.5辺拘束と呼ぶこともあります。