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第84回 高価格に金利上昇が重なるかも?



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若いカップルの中には、夫婦間で意見が一致せず、マイホームの取得でもめることが多いようだと感じることがあります。

 

何年か前に、反対を押し切って購入を決めた夫の行為を愚痴る女性にお会いしました。

 

最近、頭金は少ないけれど買った方が得だという妻と頭金をもっと貯めてから買うべきだと全く関心を示さず、研究のためだからと言ってもモデルルームの見学にも行ってくれません――こんなメールが妻の方から届きました。

 

物件選びに関しても夫婦間の意見が分かれるケースはSUUMOの記事などからも推察できるところですが、うまい解決策は中々ないものです。

 

意見が分かれなかった例も多数あります。知人のAさん夫婦もそうだったと言います。マイホームは妻が決め、自分は妻に従っただけとA氏は語ります。優しい彼は、妻が行動する姿を頼もしく、かつ楽しく見ていたというのです。ときどき相談されることには、夫なりの適切な助言を贈ることで妻も夫を頼もしいと感じたと、後日おのろけを聞かされました。

 

いずれの話も、例としては全体の数%。夫婦の形は千差万別、多種多様なのであろうとと思います。しかし、真っ向から意見が対立して前に進まない、結果としてチャンスを逃すことにだけはしたくないものですね。

 

前置きが長くなりましたが、今日は「価格と金利の関係について」お話をしたいと思います。

 

●高い・買えない。時間ばかりが過ぎて行く

短い期間に随分値段が上がってしまったものだと、実感を込めて語る人に随分たくさんお会いしました。その人たちの多くが、急いでいないが良いものがあれば買いたいと考えていた人たちでした。

 

その中には、5年間、青い鳥を探し続けていた人もありました。3年前から研究している・探しているが決められずにいます。このような人も少なくありません。

 

なぜ決められないのかを分析して行くと、はじめは理想が高かったらしい。そのうち、現実が飲み込めるようになって行ったが、価格の上昇に気付かず、条件を落としたにも関わらず、物件は次第に遠のいて行ったというのです。

 

たくさんの物件に関心を寄せ、資料を送ってもらい、モデルルームを見学し、どの部屋にするかで悩み、結局どれも決め手に欠けたため、中途半端な状態が続いたのでしょう。

 

中古も検討したが、新築を見慣れたためか、中古マンションは内外の汚れを見て購買意欲がわいて来ないし、失望することも多かった。もう中古はやめよう、そんな気になってしまった人にもお会いしました。

 

いつの時代も、理想と現実のはざまで悩みながら、買いたい物件が見つからないとこぼす人はあるものですが、最後は「ここは妥協すべき」と自分に言い聞かせて決断して行ったはずです。この数年に限ると、「自転車で新幹線を追いかけるような状況」になってしまったため、掴み切れなかったのかもしれません。

 

聞けば7000万円、8000万円の買い物ができる家庭ばかりです。少し前は、それぞれ1000万円くらい下の予算だったとのことで、金利の低下のおかげで予算は伸びたのですが、それ以上の価格上昇が起こったことでキャッチアップできなかったようです。

 

●待てど暮らせど販売物件が表れない

価格が高い現実を知り、現実と希望条件のギャップを最小限に抑えて、言い換えれば「分相応に」すぐにでも買える状態にある人もたくさんいるようです。しかし、それでも買えるものが出てこないという人に遭遇することもあります。

 

このタイプの人は地域限定である場合が多いようです。言い換えると選択肢が狭すぎるのです。子供の通学区内で買いたいというのが典型的な例です。

 

新築に限れば、過去5年に3物件が販売されただけといった希少エリアでした。新築マンションの開発が難しいためか、デベロッパーが好まないためか、どちらかが希少エリアになった理由ですが、前者の場合は中古の売り物さえも出て来ません。

 

3年待ったが出てこない。こうこぼすのですが、「魚のいない海に釣り糸を垂れている」に等しいための結果なのです。ときどき入る中古マンションのチラシを見て胸が躍ったときもあったと言います。しかし、買い手が殺到して買いそびれ、次こそはと待ち構えているのですが、欲しい部屋が出て来る保証もないので、どうしたものか相談すると、不動産業者に予算の増額を検討してくださいと言われる始末。

 

親に無心してみたが断られ、夫婦で話し合った結果、もっと頭金を貯めよう、予算にゆとりができれば選択肢も広がる。一旦はそう決めたという人もありました。

 

 

●金利は間もなく上がりそうだ

昨年12月、筆者のもう一つのブログで「金利上昇の観測記事が目立つ2016年12月」と題し、金利上昇の気配について述べました。

 

金利が上がれば家計の負担が増します。既に契約した人を念頭に置いてみると、契約物件が2年先の引き渡しの場合(タワーマンションなど)、ローン金利は融資実行時のレート、すなわち2年先の金利水準になるので、契約時の「資金計算書」に書かれた返済額は増えてしまうことを心配しなければなりません。

また、現在物色中の人は、金利上昇によって予算が少なくなる恐れもあります。

 

その懸念が現実のものとなるかもしれないという趣旨で記事を投稿したのですが、最近、その予想が筆者の頭の中で一段と鮮明になりつつあります。金融ジャーナリストでもエコノミストでもない筆者ごときが発言しても誰も耳を貸さないことでしょうし、ここで根拠をとうとうと述べることはしませんが、筆者の予想は結構当たるのです。

 

3年ほど前に、金利の上昇予測を語る専門家の解釈をテレビの景気観測の討論会の中で聞きました。2年以内に1ドル=250円まで円安が進むなどという本を読んだりもしましたが、筆者はどちらにも懐疑的でした。理路整然と根拠を並び立てていましたが、違うような気がすると思いました。

 

結果、専門家の予想は全部外れてしまいました。金利に関しては、全く反対の方向へ走ってしまったのです。最近は発言の勇気がなくなってしまったのか、その種の声を聴くこともなくなりました。専門家は情報が多すぎて返って判断を狂わせているのではないか、筆者はそんなふうに思います。

 

ともあれ、来年は間違いなく金利が上がると見ています。現在0%台の住宅ローン金利が2%台、3%台に上がるとは思いませんが、1%台にはなるかもしれない。そんな気がします。

 

ある若いご夫婦に言いました。今5000万円を1%の固定金利で借りたとすると、35年返済で年間の支払い額は約170万円で済みますが、2%に上がると、返済額は年間200万円になり、30万円も増えます。月々25,000円です。なんだそれだけかと思う人はいいですが、返済額を増やしたくない人は、借入額を4250万円に減らさなければなりません。予算750万円の減額です。

 

ということは、頭金を750万円増やしても予算は変わらないことになるのです。頭金を簡単に増やせる人は何も心配いりませんが、普通は何年かの時間を要するはずです。

その間にマンション価格が下がってくれたらいいですが、現状のままであれば、頭金を貯めたことが意味をなさないのです。

 

最悪のケースは、金利も価格も上がってしまうことです。まあ、価格上昇は可能性として低いでしょう。1年以内には値下がり局面に移行するでしょう。しかし、この数年間に上昇した分が元に戻るほど安くなることはないのです。

(値下がり局面についての詳細は改めて書きます)

 

●今も買い時か否か?

としたら、注視すべきは金利の方だけになるわけです。しかしながら、好みの物件、欲しい物件に出会えるかは未知数です。「帯に短し・タスキに長し」となって、もと来た道を歩くことになりかねません。つまり、堂々巡りです。

 

注視すべきは、供給戸数が伸びるかどうかにありますが、筆者の読みでは殆ど伸びません。伸びても焼け石に水のレベルなのです。(理由の詳細は別の機会に書きます)

 

まして、希望条件を絞れば絞るほど、購買決定は遠のいて行くことでしょう。希少価値のある物件になれば、価格下落サイクルに移行したとしても下落率は低く、相変わらずの高値が続きます。しかも、新築の場合は長いプレセールス(予告広告)によって価格は土壇場まで伏せられたりするので、機会損失を招くことにもなりかねません。

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結局、今後どのようなスタンスでマンション選びをして行けばいいのでしょうか?そんな声も聞こえて来ます。

 

答えはひとつに限りません。各ご家庭の事情にもよるからです。しかし、提案したいのは、考えすぎないことです。「気に入った・欲しいと思った」、その気分を大事にして買えるものを買うということです。待って得することは何もありません。そう断言してもよいほどです。

 

「何でもいいから適当に妥協して買えるものを買ったらいい」や「後先を考えずに(資産価値軽視で)買っていい」ということではありませんが、一定の妥協は必要です。

 

物件数、金利、価格をにらみつつ筆者が思うのは「買い時は常に今」というもので、これは真理です。

 

・・・・今日はここまでです。ご高覧ありがとうございました。

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