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マン点流!不都合な真実を解説(階高も小さく)



首都圏では新築マンションが高騰し、庶民には手が出ない状況が続いている。少しでも発売価格を抑えるためにとられているのが、専有面積を小さくするという戦略。

じつは小さくなっているのは専有面積だけでなく階高も…という話。

【もくじ】
専有面積を小さくし発売価格を抑える戦略
小さくなるのは専有面積だけでなく、階高も…
15階建てに顕著な階高の圧縮

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専有面積を小さくし発売価格を抑える戦略

首都圏では新築マンションが高騰し、庶民には手が出ない状況が続いている。

少しでも発売価格を抑えるためにとられているのが、専有面積を小さくするという戦略。

それでも東京23区では14年以降、平均専有面積が小さくなるだけでなく、平均価格も上昇するという、最悪な状況が続いている(次図)。

07年~09年は、面積が小さくなり価格が下がっていく。
09年~14年は逆に、面積が大きくなり価格が上昇。
14年~17年は、面積は小さくなるが価格は上昇する(より狭く、より高く)という、マンション購入者にとっては最悪の時期だったことが分かる。

専有面積の推移
マスコミ情報では分からない!過去17年間の「首都圏新築マンション市場動向」を可視化)より

小さくなるのは専有面積だけでなく、階高も…

コストダウン方策として最も簡単でかつ効果が大きいのは専有面積を小さくすること。その次に簡単でかつ効果が大きいのは階高を小さくすること。階高を小さくすることで、躯体工事費が減少(コンクリートや鉄筋の量が減少)し、内装工事費も減少(内装面積が減少)するからだ。その結果、天井高が低くなる。

では実際に階高は小さくなってきているのか?

都が公開している「マンション環境性能表示の一覧」に掲載されている新築マンション全1,107件(データ欠損した数件を含む、18年3月27日現在)のうち、23区の新築マンション(全858件)を対象に確認してみよう。

横軸に工事着手時期、縦軸に平均階高(=建築物の高さ÷階数)として描いたのが次図。

階高の推移分布図

上図だけではよく分からないので、横軸に年ごとの平均階高、縦軸に年ごとの分譲価格(不動産経済研究所データ)で描いたのが次のグラフ。

ザックリ言うと、08年(リーマンショック前)に3.29mあった平均階高は、10年(3.18m)には11cm縮小。さらに14年から17年にかけて分譲価格が1千万円ほど高騰していることが分かる。

階高の推移

専有面積にこだわる人は多いが、階高(天井高)にまで関心を寄せる人は多くないのではないか。

今回紹介した階高の統計データは本邦初(たぶん)。リーマンショック後、平均階高0.1m縮小。マンション選びには専有面積だけでなく、階高にもっと関心を寄せていいのでは。

15階建てに顕著な階高の圧縮

建物の高さが45mを超えると規制が厳しくなりコストや工期が増加するので、15階建てのマンションを45m以下に抑えるために階高が圧縮されたマンションが生まれているという話を聞いたことはないだろうか?

都が公開している「マンション環境性能表示の一覧」に掲載されている新築マンション1,107件(データ欠損した数件を含む、18年3月27日現在)のうち、23区の14階建て(98件)・15階建て(79件)のマンションの平均階高の推移を次図に示す。

15階建てマンションの多くの平均階高が3.0m付近に張り付いていることが確認できる。

15階建て1

なぜ15階建てマンションの多くの平均階高が3.0m付近に張り付いているのか?
結論を先に言えば、階高を圧縮し、建物高さを45m以下に抑えることで、建設費・維持管理費の掛かる非常用エレベータの設置を免れる作戦がとられているからなのである。

高さ45m付近に張り付いているそのほかの理由としては、高さ45mを超えると、コストと時間を要する「構造評定」が義務づけられていたころの名残。

耐震偽造事件を受けた06年6月の法改正で、45m超を意識した「構造評定」の制約がなくなった(義務ではなく任意になった)。09年以降着工したマンションのなかで、「建築物の平均高さ」が45mを超えるマンションが増えたことと符合している(次図)。

15階建て2

15階建てで高さが45m未満のマンションは、14階建てよりも住戸を詰め込んでいるので分譲価格は安いという側面もあるが、寸詰まりで天井が低い可能性があるので避けたいところだ。

※本記事は、下記ブログ記事を元に再構成した。

マン点流!不都合な真実を解説シリーズ

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