住宅ローンは2軒目でも組める?1軒目との違いや注意点を詳しく解説

2軒目の住宅ローン

すでに1軒目の家を所有している方の中には、住み替えや別荘など2軒目の購入を検討している方もいるのではないでしょうか。

しかし「住宅ローンは2軒目でも組めるのか」と疑問に思う方も少なくないはず。結論として、2軒目でも条件を満たせば住宅ローンは組めます

ただし、1軒目の住宅ローンとは種類や適用条件、金利など異なる点がいくつかあります。この記事では、2軒目の購入に使えるローンの種類や組める条件、注意点まで詳しく解説していきます。

2軒目の購入を検討している方は、ローンを組むのに失敗しないためにもぜひ本記事を参考にしてみてください。

この記事からわかること
  • 2軒目の住宅ローンを組める条件は2つある
  • 1軒目の返済状況や2軒目の用途によってローンの種類は変わる
  • 1軒目よりも金利が高くなるため、フラット35も検討しよう

1. 住宅ローンは2軒目でも組める

2軒目でも住宅ローンは組める

2軒目購入時も、住宅ローンは組めます。ただし、いくつかの条件を満たした場合に限られます。まずは、ローンが組める条件と組めないケースについて見ていきましょう。

1-1. 住宅ローンが組める条件

2軒目を購入する際に住宅ローンを組むには、下記の2点の条件を満たしている必要があります。

  • 自分または親族が住む家を購入する場合
  • 十分な返済能力がある

1つめの条件は、自分または親族が住む家を購入する場合です。そもそも住宅ローンは、申し込み者本人が住む不動産に利用できるものなので、基本的には1世帯1軒しか組めません。ただし、住み替えで一時的にローンを二重で組むことや、子供や両親など親族の住居のためなら認められています

2つめの条件は、返済能力があることです。これは、1軒目の購入で住宅ローンを組む場合も審査されますが、2軒目はより厳しく返済能力を問われます

審査時の注意
ほとんどの場合2軒目は多重ローンになるため、1軒目の債務が残っている状態で、2軒目のローンを払い続けられるだけの安定した収入があるか否かが審査のポイントになります。

1-2. 住宅ローンが組めないケース

次に、住宅ローンが組めないケースは、下記の2点です。

  • 投資目的の物件を購入する場合
  • 1軒目やその他のローンの残債が多い場合

1つめは、投資目的の不動産を購入する場合です。他人に貸し出し、家賃収入を得るなど投資のための物件は、本人または親族が暮らすための物件という住宅ローンの条件を満たせないため対象外となります。そのかわり「不動産投資ローン」を組むことになります。

不動産投資ローンの金利は金融機関によって大きく異なりますが、住宅ローンよりも高く設定されています。もし、投資目的の物件を居住用と偽り住宅ローンを借りた場合は、一括返済を求められるケースもあるため必ず目的に応じたローンを組みましょう。

住宅ローンが組めないケース2つめは、1軒目の住宅ローンやその他の債務が多く残っている場合です。返済能力の審査は、住宅ローンの残債だけでなく自動車や学資など、その他で借りている分も含めた額でチェックされます。また年収に対して返済額の割合が多すぎると判断された場合、住宅ローンは組めないので注意が必要です。

2. 2軒目購入で組めるローンの種類

2軒目の住宅ローンの種類

2軒目を購入する際に利用するローンの種類は、おもに4つあります。1軒目の住宅ローンとは内容が異なるものもあるので、それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。

2-1. ダブルローン

現在の家を売る前に新居を購入したい方向けのローンです。家が売れるまでは、2軒分のローンを月々返済するため、ダブルローンといわれています。組める条件は、家を売却したお金だけで現在の住宅ローンを返済できる方、または売却金と貯蓄を合わせて完済できる方です

メリットは、今の家から新居にそのまま住み替えできるため仮住まいの必要がないことです。引越しが一度で済み、仮住まいにかかる敷金や礼金、家賃などの費用もかかりません。

デメリットは、売れない期間が長ければ長いほど二重ローンが続くことです。一時的ではありますが、負担は大きくなるため金銭的余裕が必要です。

2-2. 住み替えローン

住み替えローンは、新しい家を購入したいが現在の家の売却額と貯蓄を合わせても残債を返せない方向けのローンです。そのため、残債分を新居の価格に上乗せした形でローンを組みます

メリットは、ローンを残したままでも新居を購入できることです。手持ちの資金だけでは難しい方でも、審査さえ通れば新居が手に入ります。デメリットは残債分があるため、純粋な新居の価格よりも月々の返済額が多くなることです。今後の年収の増減を加味して、無理のない返済計画を立てましょう。

また、家を売るには「抵当権※」が必要です。現在の家のローンを一括返済しなければ抵当権を得られないため、住み替えローンの融資日と一括返済日のタイミングを合わせることが必須です。

抵当権とは
住宅ローンなどを借りた際、購入する土地と建物に金融機関が設定する権利のことで、いわゆる「担保」のこと。

2-3. 親族居住用住宅ローン

自分ではなく子供や両親、祖父母など親族が暮らすための住居を購入するときに組めるのが、親族居住用住宅ローンです。進学で家を離れる子供のためや、両親をバリアフリーな住宅に住まわせるためなど、親族用に2軒目を購入したい方に向けたローンです。

メリットは、購入する住宅に居住する方にも一定の収入がある場合は、融資を受ける方と収入を合算できるので、融資額を増やせることです。

デメリットは、親族居住用住宅ローンを取り扱っている金融機関が少ないことが挙げられます。ただし、一部では一般的な住宅ローンやセカンドハウスローンでも親族用の住宅を対象としているものもあるので、各ローンの借入条件を確認してみましょう。

2-4. セカンドハウスローン

セカンドハウスローンとは、別荘や仕事場として2軒目を構えたい方向けのローンです。都心に住んでいるが週末は地方で静かに過ごしたい、別荘がほしい、通勤にかかる時間が長いため会社の近くにセカンドハウスがほしいなど、メインではなくサブの住居を購入したい場合にローンを組めます。自分が住むという縛りはありますが、月に1回以上、生活の拠点とすれば条件をクリアできます。

メリットは、セカンドハウスとして認められれば固定資産税や都市計画税も優遇されることです。ただし、別荘は生活拠点ではなく保養目的とされるため、税制上の優遇措置は受けられない点はデメリットといえます。

同じローンでも2軒目の用途によって違いがあるので気をつけてください。

口コミ評価が高いおすすめの住宅ローンを知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

3. 住宅ローン控除を受けられる条件

2軒目の住宅ローンで控除を受けられる条件

現行法上、住宅ローン控除は適用回数に制限がないため、条件さえ満たせば何度でも控除を受けられます。ただし、ローンの種類や条件をクリアしているか否かで控除の対象なのかが決まります。

3-1. 住宅ローン控除の対象

控除を受けるためには、下記の要件を満たしていることが大前提です。

  • 住宅取得後6ヶ月以内に対象の家に住み始め、その年の12月31日まで引き続き居住している
  • 特別控除を受ける年分の合計所得金額が、3千万以下である
  • 贈与により取得した家屋ではない
  • 住宅の床面積が50平方メートル以上あり、床面積の半分以上が住居用である
  • 住宅を2軒以上所有していない、または2軒以上所有する場合には生活の拠点となっている住宅
  • 購入時または購入後、自分と生計を共にしている親族などから買った住宅ではない
  • 会社の社内融資を受けるなど社員の立場を利用して資金を工面した場合、その利率が住宅または敷地の1.0%未満である

これらの要件をすべて満たしていること、なおかつ1軒目のローンを完済して新たなローンを組むことになる住み替えローンを利用する方は住宅ローン控除の対象となります。

3-2. 住宅ローン控除の対象外

住宅ローン控除の対象外となるのは、以下のような場合です。

  • 控除要件を満たしていない
  • ダブルローン
  • 親族居住用住宅ローン
  • セカンドハウスローン

前述した控除の要件を満たしていない場合は、住宅ローン控除の対象から外れます。たとえ住み替えローンを利用しても、家の売却額や給与などで合計所得金額が3千万円以上になる場合など、要件を満たしていないものがあると対象外になってしまいます。

また、住宅ローン控除は1軒分にしか適用されないこと、融資を受ける方の主な生活拠点であることなどから、ダブルローン・親族居住用住宅ローン・セカンドハウスローンは控除の対象から外れてしまいます。ただし、ダブルローンは要件を満たせば新たに組んだ新居のローンで控除を受けられる可能性もあります。判断が難しい場合は、確定申告の前に国税局の電話相談センターや最寄りの税務署に問い合わせてみましょう

4. 2軒目のローンを組むときの注意点

2軒目の住宅ローンを組む注意点

2軒目のローンを組む際に注意すべき点がいくつかあります。ローンを組む前にしっかりと確認しておきましょう。

4-1. 1軒目の住宅ローンよりも金利が高く設定されている

金利は金融機関や金利タイプで変わるため一概にはいえませんが、2軒目で組むローンは1軒目よりも金利が高くなります。たとえば一般的な住宅ローンは、頭金を何割か用意すると金利が下がるなど優遇を受けられることがほとんどですが、住み替えローンは優遇がないものが多いです。

基準年利が2%で優遇が1%なら、適用される金利は1%なのに対し、住み替えローンの金利は2%のままということになります。3,000万円を20年間(元利均等方式)金利2%で返済すると、金利1%よりも約330万円も多く払わなければならないため、金利の差は大きいです。

また、親族居住用住宅ローンやセカンドハウスローンも金利は高めです。特にセカンドハウスローンの金利は2~4%と住宅ローンの倍近くになります。

負担を減らしたい方は「フラット35」がおすすめ
全期間固定金利であれば1%台の金利で借りられるため、適用条件を満たせば負担を抑えられます。

4-2. 1軒目以上に返済能力を厳しく問われる

2軒目の購入は、ローンが二重になったり1軒目の残債も上乗せされたりと負担が大きいため、問題なく返せる返済能力があるか厳しく審査されます。

返済能力は、各金融機関が定める「返済比率」をクリアできるかで見極めます。返済比率とは、年収に占める年間返済額の割合です。たとえば、フラット35の基準は「年収400万円以上は35%以下」「年収400万円未満は30%以下」となっています。

返済比率の計算式は、以下の通りです。

返済比率の計算式
年間返済額÷年収(税込)×100

上記の式で計算すると、年収400万円の方なら返済の上限は年間140万円。月々に換算すると約11.6万円が上限となります。ただしこの値は、住宅ローンだけでなく自動車や学資などすべての返済額の合計を指しているため、すでに毎月6万円を返済している方は残り5万円ほどしか新居に充てられません。

基準をクリアできない場合は融資を受けられない、または借入額を減らすことになります

4-3. 物件の面積要件が決まっている

住宅ローンは、ワンルーム投資などを防ぐため最低敷地面積や床面積を定めている金融機関があります。これは、2軒目のローンを組むときも例外ではないので借入対象となる住宅の条件を必ず確認してください。

たとえば、セカンドハウスや親族居住用住宅で利用できるフラット35では、敷地面積に関する制限はありませんが、住宅の床面積に制限があります。一戸建ての場合は70㎡以上、マンションの場合は30㎡以上です。この基準を下回る面積の物件はローンを組むことはできません。

共有部分の面積に注意
車庫やマンションの共有部分の面積は含まれないので注意してください。

5. まとめ

2軒目の購入でも住宅ローンを組むことは可能です。ただし、自分が居住する家を購入する場合や、返済能力があるなど、いくつか条件を満たす必要があります。また、物件の用途や1軒目の残債の有無で組めるローンの種類が異なるため、目的や状況に適したローンを利用しましょう。

また、2軒目のローンは1軒目よりも金利が高くなる点や、審査が厳しくなる点には注意してください。この記事を参考に、あなたに合った2軒目の購入で利用できる住宅ローンを組みましょう。

※この記事は2021年8月6日に調査・ライティングをした記事です。
※本記事の価格はすべて税込で表記しております。

TOPへ