土地活用の相談先はどこがいい?相談先の得意分野に合わせて選ぼう

土地活用をするにあたり、一度誰かに相談して専門的なアドバイスをもらいたいと思う方も多いのではないでしょうか。

土地活用は投資の分野でもあり、見切り発車で進めてしまうと思わぬ損失を出すケースもあります。土地活用で安定した利益を出すためには、専門家のアドバイスが必要不可欠です。

そこでこの記事では、それぞれの土地活用に応じて、どこに相談すればよいのか相談先について解説します。相談する際の流れや注意点についても記載しているので、相談前に確認し、相談先とスムーズかつ有意義な話し合いができるようにしましょう。

この記事からわかること
  • 相談先は不動産会社からファイナンシャルプランナーまでさまざま
  • 具体的にどんな土地活用をしたいのかイメージすることが大切
  • 土地活用に強い相談先か確認しよう

1. 目的と優先順位を決めてから相談しよう

土地活用の目的と優先順位を決める

土地活用について相談する前に、土地活用の目的と優先順位をはっきり決めておきましょう。1回あたりの相談時間は限られているため、どのような土地活用をしたいのかを自分の中で整理してから相談した方が的確なアドバイスをもらえます

土地活用の目的は人によってさまざまなものがあり、「余っている土地を活用して収益を得たい」という方もいれば「土地を所持していると税金がかかるので、運用して節税したい」という方もいます。

収益を優先するのか、コストのかからない運用をしたいのか、節税したいのかなど、目的や何を優先するのかを明確にして相談しましょう。

1-1. おもな土地活用方法と相談先

相談の前に予備知識としておもな土地活用方法について知り、どんな運用をしたいのか決めておきましょう。土地の運用方法と対応する相談先は以下の通りです。

アパート・マンションの経営

ポピュラーな土地活用方法としては、アパートやマンションを建てて経営し、家賃収入を得る方法があります。入居率が収益を左右するため、いかに入居率を上げられるかがポイントです。駅から近い、日当たりがよいなどの強みがあるなら、高い入居率を維持しやすくなります。しかし、逆に強みがない場合、空室が多くなり収益が下がるリスクがあります。

相談先としてはハウスメーカーや工務店、ゼネコン、あるいは設計事務所が該当します。次のように使い分けるとよいでしょう。

相談内容と対応する相談先
  • 建物の建設と収益に関する相談:ハウスメーカーや工務店、ゼネコン
  • アパート・マンションの設計から相談:工務店、設計事務所
  • 大規模な活用をする場合の相談:ゼネコン

駐車場経営

土地を月極駐車場やコインパーキングにして運用する方法です。アパート経営と異なり建物が不要で、最低限平らな土地があればよいため、低コスト・低リスクで運用できます。

月極駐車場は土地を舗装して車止めを設置すれば運用できるため、特に低コストです。コインパーキングは精算機やロックの設備が必要になりますが、利用回数によって収益が増えるため立地次第では高い収益が期待できます。

用途に合わせて専門業者へ相談
月極駐車場の場合は賃貸の領域なので不動産会社へ相談し、コインパーキングの場合はコインパーキング専門の業者へ相談するのが一般的です。

高齢者向け施設や保育所

常に安定した需要がある、老人ホームやデイサービスといった高齢者施設や、保育所、コンビニなどを建設し貸し出す運用方法もあります。土地と建物を両方貸すパターンと、土地だけ貸して建物は借り主に建ててもらうパターンがあります。広い土地や、利便性の高い土地がある場合に向いている方法です。立地さえよければ安定した収益が期待できます。

相談先としてはハウスメーカーや工務店、設計事務所がおすすめです。大規模な場合はゼネコンでもよいでしょう。

相談先に注意
上記の相談先は、たとえば老人ホームやコンビニ経営の専門家というわけではないため、施設の貸し出しではなく経営を予定している場合は、それぞれの専門家にも併せて相談しましょう。

トランクルーム

トランクルームの業者に土地や建物を貸し出し、収益を得る運用方法です。あるいは、トランクルームとして利用する建物・部屋を自前で用意して経営は自分で行い、集客や管理だけ専門業者に委託する方法もあります。

土地や設備を貸し出す場合は安定した固定収益を得られるのがメリットです。経営を自分で行い、管理を委託する場合は稼働率次第で収入が変動します。トランクルームの場合はコインパーキングと同様、トランクルーム運用の専門業者に相談しましょう。

太陽光発電

太陽光発電システムを土地に設置し、電気を売って収入を得る方法です。太陽光発電の性質上、広くて日当たりのよい土地が必要になります。この場合はソーラーパネルを設置・管理するため、太陽光発電設備の施工を請け負う専門業者に相談するのがおすすめです。

もしくは、賃貸のプロである不動産会社に仲介を依頼して、太陽光発電業者に依頼する方法もあります。仲介料がかかる点には注意が必要ですが、悪徳業者に当たる心配がないのがメリットです。

借地・売却

シンプルに土地をそのまま貸して地代を受け取る方法です。もしくは、土地を売却し所有権を手放す方法もあります。売却の場合は当然その後は何も収益がありませんが、管理をする必要がなくなるのが最大のメリットです。どちらの場合も土地の売買・賃貸のプロである、不動産会社が相談先として適しています

1-2. 無料と有料の相談先がある

不動産会社や各設備の専門業者など、相談先によって相談料は異なります。無料相談を実施しているところもあれば、有料でじっくり相談できるところもあるため目的に応じて選択しましょう。

無料の場合は気軽に相談できるのがメリットです。有料の場合はより具体的なアドバイスや、相談先次第ではコンサルティングも行ってもらえます。まずは無料で相談できるところを回り、意見をしっかりまとめてから有料の相談をするのもおすすめです。

2. 土地活用について直接アドバイスをもらえる相談先

土地活用についてアドバイスを受ける

土地活用の相談先によっては、土地活用そのものにアドバイスをもらえる場合と、土地活用について別の視点から間接的にアドバイスをもらえる場合があります。そこで、まずは直接アドバイスをもらえる相談先にはどのような選択肢があるのか、またどんな相談が適しているのか解説します。

2-1. 不動産会社

土地活用の代表的な相談先が不動産会社です。アパート経営や借地・売却など、賃貸全般を得意分野としています。「アパート経営に興味があるが、なにから始めたらよいのかわからない」といった基本的なことから相談できるのがメリットです。

不動産会社はその地域に根ざしている会社も多く、その地域ならではの情報を多く保有しています。そのため、その土地に合った活用方法を考えてくれるでしょう。アパート経営の場合はどうやって入居率を高めるのか、どのように宣伝したらよいのかなど、経営についても詳しいアドバイスが受けられます

不動産会社の選び方について知り合い方は、下記の記事を参考にしてみてください。

2-2. 不動産管理会社

不動産管理会社は、マンションやアパート、テナントやビルなどさまざまな賃貸物件の管理が得意分野です。

不動産会社が「この土地でアパートを経営することは可能か」というような相談を請け負うとするなら、不動産管理会社は「アパートの住民トラブルをどうやって解決すればよいか」「建物の修繕を行うので相談したい」といった内容を相談するのに向いています。

すでにアパートやマンション経営などで土地活用をしており、管理面について改善したいときに便利です。

2-3. 土地活用コンサルティング会社

土地活用について専門的かつ多角的なアドバイスを受けたい場合は、土地活用コンサルティング会社が便利です。文字通り土地活用に特化しているため、強力なサポートを得られます。具体的な土地活用方法が決まっていない場合や、本格的な土地活用を検討していてある程度コストをかけてでも高い収益を上げたい場合におすすめです。

土地活用コンサルティング会社では、オーナーの希望をヒアリングしたあとに土地について調査し、最適な土地活用方法を提案してくれます。活用方法が決定したら、融資の交渉や入居者の宣伝、法律関係の手続きなどさまざまな支援をしてくれるのも特徴です。土地活用について総合的なパートナーになってくれます。

2-4. 建築・建設会社

建築・建設会社は、経営に関してではなく建物の設計・建築に関する相談をしたいときにおすすめです。たとえば老人ホーム経営をする予定で、近隣の老人ホームとの差別化を図るため独自の設計をしたい場合や、狭小地や変形地に対応する建物を建てたい場合などに力になってくれるでしょう。具体的な建築費用についてもアドバイスをもらえます。

それぞれの会社によってアパート・マンションなど得意な物件があるため、目的に応じて会社を選択するのが大切です。

2-5. 専門企業

コインパーキングやトランクルーム運用などの場合は、それらを専門に扱う企業へ相談しましょう。ひとつの運用に特化しているため、具体的かつ現実的なアドバイスがもらえます。また、これらの会社はアドバイスだけでなく実際に運用する際に管理を任せることも可能です。

たとえば住宅ローンを選ぶときにどのプランにすべきか各社を比較するのと同じで、これらの専門企業もそれぞれ多彩なプランを用意しています。そのため、1つの会社だけにこだわらず、いくつかの会社を比較し検討すると理想的なパートナーが見つかるでしょう。

3. 土地活用について間接的に役立つ相談先

土地活用に関して間接的に役立つ相談先

土地活用について各方面からサポートしてくれる相談先もあります。土地活用の専門家ではないため直接土地活用方法について相談するのは難しいですが、それぞれの相談先の特徴に合わせて、第三者の立場からセカンドオピニオンのように客観的なアドバイスをもらえるのが魅力です。相談先としては次のような候補があります。

3-1. ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは収支計画について意見を聞きたいときにおすすめの相談先です。たとえば駐車場の経営をした場合、特定の条件下で毎月どの程度の収支が見込めるのか、数年後どうなっているのかなど具体的な金額を算出した上でアドバイスをもらえます。長期的視野から意見を聞けるため、見切り発車で土地活用に踏み切り失敗するリスクが低くなります。

3-2. 税理士・弁護士

土地活用に関する法律の問題や税金についてアドバイスを受けたい場合は、税理士や弁護士に相談しましょう。たとえば税理士であれば毎年かかる固定資産税の節税方法や、相続税・贈与税など税に関する全般を相談できます。

弁護士には各種の契約や登記に必要な書類の書き方をはじめ、入居者とのトラブルや家賃滞納などさまざまな問題について相談可能です。税理士や弁護士の場合は、それぞれの事務所ごとに得意分野もあるため土地活用に強い、あるいは実績を持った事務所を探しましょう

3-3. 金融機関

資金の融資に関わる金融機関にも相談可能です。金融機関は資金を融資する代わりに金利を得て利益を出すため、融資が必要になりやすい土地活用についても積極的に相談を受け付けています。金融機関次第ではコンサルティングを扱っていることもあるため、近くの金融機関に対応しているところがないか探してみましょう。

また、「土地信託方式」という土地の運用を金融機関に託す代わりに配当金を受け取る方法についても相談や依頼が可能です。

4. 土地活用における相談の流れ

土地活用相談の流れ

実際に土地活用について相談する場合の流れは次の通りです。

  • 1.相談先を探して予約する
  • 2.書類を渡し土地について説明する
  • 3.プランを作成・提案してもらう

相談先によって、事務所で対応してくれる場合もあれば自宅に訪問してくれる場合もあります。説明しやすいよう、Web上のやりとりや電話よりも対面で相談できる方法がおすすめです。

相談にあたってはまず依頼者の希望や土地の現状などをヒアリングすることから始まります。相談先によっては当日を迎える前に、あらかじめ電話やメールで簡単なヒアリングをしてくれる場合もあるので、予約時点で土地に関して具体的なイメージが固まっているのがベストです。

「どんな活用をすればいいのかわからない」という相談ももちろん可能なので、イメージが固まっていない場合はそのまま面談日を迎えても問題ありません。ありのままを伝えましょう。

4-1. 土地活用の相談に必要な書類

土地活用に関して具体的なプランを練ってもらうためには、土地の状態を記載した書類が必要です。たとえば次の書類があると、相談がスムーズに進みます。

土地相談の際にあると便利な書類
  • 固定資産税評価証明書:固定資産の価値を照明する書類
  • 不動産登記簿謄本(登記事項証明書):不動産の面積や権利などを記した書類
  • 地積測量図:土地の測量結果を記載した書類
  • 登記識別情報(登記済権利証):不動産の譲渡や売買に必要な権利書

それぞれの書類の取得先は次の通りです。ほとんどの書類はインターネットで手数料を支払い請求する方法や、郵送での請求に対応しているので平日仕事でも入手しやすくなっています。

書類名固定資産税
評価証明書
不動産登記簿謄本
(登記事項証明書)
地積測量図登記識別情報
(登記済権利証)
取得先役場
インターネット
郵送
法務局
インターネット
郵送
法務局
インターネット
郵送
土地の登記の際に交付
備考※再発行不可

このほかにも一般的な住宅地図のように、土地や周辺環境の把握に役立ちそうな書類があればすべて用意しておきましょう。

5. 土地活用の相談に関する注意点

土地活用の相談に関する注意点

土地活用に関する相談を依頼する場合、次のことに注意しましょう。

5-1. 相談したい土地についてしっかり把握しておく

相談する前に、相談対象の土地について全容を把握しておきましょう。相談先から、その土地がどのような土地なのか、現在の状態はどうか聞かれることがあります。相談される側としても、土地の内容がわからないと具体的なアドバイスができません。

相続した土地のようにあまり土地に詳しくない場合は、不動産登記簿謄本(登記事項証明書)をはじめ、土地に関する情報や書類をできる限り集めておくことが大切です。たとえば不動産登記簿謄本には、土地の面積や権利関係の情報、建物の種類や構造などが記載されています。登記所の窓口で請求可能です。

5-2. 複数社に相談する

土地活用はできるだけ複数の会社に相談しましょう。会社によって得意・不得意な分野があるため、会社次第でアドバイスの内容に差が出ます。あるいは、たとえばアパート経営にあたり、不動産会社数社に相談したあと建築会社や金融機関にも相談するといったように、相談先の種類を変えるのもおすすめです。

複数の立場からアドバイスをもらうことで、同じ土地に対してもさまざまな可能性を探れます。また、相談するときの対応によって、その会社が信頼できるかどうかがわかりやすくなるのもメリットです。

5-3. 相談先の土地活用に関する実績を確認する

相談先が土地活用、あるいは活用したい土地のある地域に強いか確認しましょう。たとえば賃貸に詳しい不動産会社でも、個人の土地活用に関してはあまり実績がない場合があります。また、大手ではなく地域に根ざした地元の会社の方が、その土地には詳しい場合もあります

不動産に関する相談全般を受け付けているのか、土地活用相談を専門的に受け付けているのかでも違いが出やすいです。相談前に実績や得意分野を確認し、相談を積極的に受け付けているところを見つけましょう

まとめ

土地活用はアパート・マンション経営からトランクルームの土地貸し出し、借地・売却までさまざまな方法があり、それぞれを得意分野としている相談先が存在します。自分がどんな活用をしたいのかをあらかじめじっくり考えまとめてから、活用方法に合った相談先を選びましょう。相談先は1社だけでなく、複数社に依頼して比べるとより多角的なアドバイスを得られます。

相談するにあたっては土地に関する書類を一通り用意し、その土地について口頭で説明できるようにしておくことが大切です。無料相談を受け付けている会社も多いので、この記事を参考に準備を整えたらまずは相談してみましょう。

※この記事は2021年8月6日に調査・ライティングをした記事です。
※本記事の価格はすべて税込で表記しております。

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