失敗しない土地活用とは?立地別・初期費用別の活用方法を紹介

夕方のビルの工事現場

土地活用を行うと毎月の収入が得られたり、方法によっては税制面での優遇を受けられるなどのメリットがあります。しかし、所有している土地をどのように活用すればよいのか、自分に適した方法がわからず悩んでしまう方も少なくないはず。

立地に合わない方法や無理のある収支計画を立ててしまうと、将来的に土地活用の継続が難しくなってしまいます。そこでこの記事では、立地別や初期費用別のおすすめの土地活用方法、土地活用にまつわるリスクなどについて解説します。

そして実際に動けるよう、土地活用までの大まかな流れも紹介しています。土地活用に興味がある方、具体的な活用方法を知りたい方は、ぜひ本記事を参考してみてください。

この記事からわかること
  • 地方での土地活用は広さが、都市部での土地活用はアクセスのよさが重要
  • 駐車場やトランクルームなどは初期費用が低いため始めやすい
  • 住居系の土地活用は高収益が見込めるがリスクも高い

1. 土地活用の基礎知識

土地活用の基礎知識

土地活用を始めるにあたって、土地活用をするメリット・デメリットや所有している土地の特徴を基にした土地活用方法の選び方を簡単に押さえていきましょう。

1-1. 土地活用のメリット

土地活用をすると税制面での優遇や毎月の収入などが期待できます。中でもアパートやマンションなど住宅を建てるような方法だと土地への固定資産税は6分の1に、都市計画税は3分の1に軽減されます。その上、毎月の賃料による収入も大きいです。駐車場やコインランドリー経営なども同様に毎月の収入を見込めます。

1-2. 土地活用のデメリット

土地活用の方法によっては初期費用や投資額が多額になるものもあります。駐車場やトランクルームの経営をする場合の初期費用は数百万円程度ですが、アパートやコンビニなどの店舗経営時には1000万円ほど必要になるケースも少なくありません。老後のことも考えて、自己資金を全て投入するのではなく、アパートローンや多目的ローンなどを併用して無理のない資金調達をしましょう。

1-3. 土地活用方法の選び方

どの土地活用方法にするかは所有している土地の立地・エリアや土地自体が有する特徴などを鑑みて選びます。駅や住宅街に近いなど、アクセスが良ければマンションやアパート経営も可能です。広くて周りに遮蔽物がない場所であれば、太陽光発電や大規模な店舗経営も視野に入れてみましょう。

この点については、次の章で詳しく解説していきます。

2. 【立地別】土地活用の方法

【立地別】土地活用の方法

所有している土地が田舎や地方にあるのか、それとも都市部や市街地にあるのかによって向いている土地活用方法が異なります。それぞれ一例を紹介します。

2-1. 田舎で土地活用をする場合

介護系施設

200坪以上の土地であれば、サービス付き高齢者向け住宅や老人ホームなど介護系施設の経営が適しています。地方ではまだまだ介護系施設の需要が高いため、必ずしもアクセスのよい場所でなくても入居者や利用者を集めることが可能です。

民泊

海の近くや観光地化しているエリアであれば民泊もおすすめです。外国人観光客だけでなく国内旅行をコストを抑えて楽しみたい方や撮影スタジオを利用したい方にも需要があります。年間での営業日数が決められているため、エリアのハイシーズンを確認しておきましょう。

サテライトオフィス

東京や都市部に本社を持つ企業のサテライトオフィスやコワーキングスペースとして活用できるオフィスなどの経営も向いています。ある程度自然を残しながらも快適なネット環境を整えられる場所が望ましいです。新幹線の停車駅があるか、空港を有した地域だと本社からのアクセスもよいため、サテライトオフィスに向いているでしょう。

MEMO
積極的にサテライトオフィスの誘致に力を入れている自治体だと補助金などの制度が充実しています。補助金制度が確立されているかどうかは自治体の公式ホームページで確認してみてください。

太陽光発電

広大な敷地があり周りに遮蔽物がなく、台風などの水害に遭いにくいエリアであれば太陽光発電が可能です。具体的には、熱帯性低気圧が発生しにくい気温が低い地域や内陸、日本海沿いのエリアが挙げられます。

太陽光発電は売電価格が国で定められているうえ、20年間は保証されるため、人気の高い土地活用方法でもあります。メンテナンスもほとんど不要なので、自宅から遠く離れた土地を持っている場合にもおすすめです。

コンビニ

地方であればコンビニ激戦区の都市部に比べて数も少ないため、ゆとりのある経営ができ、収益も見込めます。周囲にコンビニやスーパーがないエリアや主要道路の近く、住宅街の中などに土地を所有しているのであれば検討してみましょう。

資材・重機置き場

広いスペースがあり、近くに建材会社や工場などがある場合、資材・重機置き場として貸し出しもできます。周囲に住宅街がなく、平坦な土地であれば手間をかけずに始められる方法です。

2-2. 都市部で土地活用をする場合

アパート・マンション

駅からのアクセスがよく、住宅街や大学などの近くに土地がある場合はアパート・マンション経営に向いています。学生街であれば1Rや1K、ファミリーが多く住むエリアであれば1LDKや2LDKなどの間取りにするとより需要が見込めるでしょう。

シェアハウス

アパート・マンションと同様に、駅から近く若年層が多く利用するエリアや治安が良いエリアに土地を所有している場合はシェアハウスが適しています。入居者が決まれば戸建賃貸よりも収益性を見込め、アパート・マンションよりも初期費用がかかりません。

駐車場・コインパーキング

国道沿いや駐車場が少ない住宅街、郊外寄りの都市部などに車数台分の大きさの土地を所有しているのであれば駐車場やコインパーキングとしての利用も可能です。継続利用を見込めそうであれば月極、短時間利用の方が需要がある場合は時間貸しにするとよいでしょう。

保育園

都市部や都内では特に保育園の需要が高く、あまり立地条件も問わないため安定した収入を期待できます。保育園運営事業者に土地を長期間にわたり貸すことになるため、長期的な土地活用を望んでいる場合にもおすすめです。

コインランドリー

学生が多く住む街や、単身者が多いエリアに土地がある場合に向いているのはコインランドリー経営です。定期的なメンテナンスや清掃が必要なため、自宅近くに土地を所有していると行いやすいでしょう。高い収益性を望むのであればコインランドリーを建設・運営し、初期費用をかけられないのであればコインランドリー業者に土地を貸します。

貸し農園

建物を建築するのが難しい土地や住宅街の近くに土地を所有しているのであれば、貸し農園を営む方法もあります。簡単な農作業を行いたいが都心に住んでおり自分専用の畑を持てない方からの需要が高いです。駅から多少離れていても集客には影響しないでしょう。

3. 【初期費用別】土地活用の方法

【初期費用別】土地活用の方法

ここまで読み進めた方であれば、「土地活用をするにあたり初期費用がどのくらいかかるのか気になる」と思われるかもしれません。

ここからは、「初期費用別の土地活用」を具体的に紹介します。なお、記載している費用は目安となり、それぞれの条件などで変動するため、あくまでも参考までにとどめておいてください。

3-1. 500万円以内でできる土地活用

500万円以内でできる土地活用方法には、事業者に土地を貸し出して事業を行う方法や大規模な整備が不要な方法などがあげられます。

駐車場

立体駐車場や平置きタイプがありますが、初期費用がかからないのは後者のタイプです。土地の舗装をするのみで、事業者が機械の設置や管理をしてくれるため手間がかからないのがメリット。デメリットとして、都市部では競争が激しく安定した収益につながらないこともあります。

トランクルーム

自身は土地を貸し出すのみで、事業者が設置・管理をする方法だと初期費用を抑えられます。また、変形地や狭い土地でも活用が可能で、運営や管理の手間も少ないことがメリットです。ただし、コンテナ内が高温多湿になるなどして収納物に対するトラブルが発生しやすかったり、固定資産税がかかり維持費が高くなってしまう点がネックではあります。

戸建賃貸・シェアハウス

戸建賃貸やシェアハウスはマンションやアパートと比べると建設費が安く済みます。相続税や固定資産税、都市計画税を節税できる点がメリット。デメリットとしては入居率によって収入が大きく変動してしまうことなどが挙げられます。

3-2. 500〜1000万円程度でできる土地活用

500〜1000万円程度の初期費用をかけられると、収益性の高い活用方法が候補に入ってきます。アパートやマンションなどは経営に関する知識を持っていると運営しやすいこともあります。

アパート

アパートを建設、入居者から賃料を得る方法です。ペット可や音大生向け、女性専用などの付加価値をつけると入居率が上がるでしょう。固定資産税や相続税などの税金を抑えられる点がメリットで、デメリットはニーズを読み違えると収益につながりにくい点です。

MEMO
たとえば、大学などが近くにあり若年層の単身者の利用が多い地域に2LDKの間取りのファミリー向けアパートを建設するのは避けたほうがよいでしょう。

コンビニなどの店舗

コンビニなどのロードサイド店舗を建設して、事業者に貸し出し、賃料を得る方法です。都市部では駐車スペースは不要ですが、郊外や地方であれば必要になります。長期的に高い収益性が見込める点がメリットで、集客ができないと経営が難しくなってしまう点がデメリットです。

太陽光発電

太陽光パネルを設置し、電力会社に電力を販売する方法です。売電価格は発電開始から20年固定されるため、長期収益が見込める点がメリットです。デメリットは売電価格が減少傾向にあること。初期投資額と売電価格の収支のバランスに注意しましょう。

3-3. 1000万円以上でできる土地活用

1000万円以上の初期費用がかけられる場合は、大型の設備が必要にはなるが成功すると大きな収入源になる方法を選べます。

コインランドリー

コインランドリー利用者からの利用料が収益になる方法です。管理や手間などがあまりかからず、リピーターを獲得できると安定した収入につながる点がメリットです。反対に一戸建てに住むファミリー層が多いなど固定客がつかなそうな場所では高い収益は見込めない点には注意が必要です。

オフィスビルや商業ビル

ビルを建設し、入居したテナントや企業から賃料をとる方法です。立地にオフィスや商業施設としても需要があればチャレンジしてみるのもいいでしょう。メリットは住居系活用方法よりも収入が高いこと、デメリットは企業やテナントの経営状況によっては退去の可能性があることや都市部では競争に晒されやすいことが挙げられます。稼働率や入居率の予測が立てづらく金融機関からの融資が受けにくいこともあります。

4. 土地活用までの大まかな流れ

土地活用までの大まかな流れ

土地活用をどうするかの相談から施工開始までの流れを簡単に説明します。

4-1. 不動産会社などの専門家に相談

法律による土地への規制などを含めて考えるために、まだ何も決めていない場合は、不動産会社などに相談してみましょう。住居系や商業施設などの活用方法を検討しているのあればハウスメーカーへの相談もおすすめです。

もし相談先に迷う場合は一括で資料請求できるサイトを利用し、幅広く情報収集をするのも一つの手です。土地の利用制限について気になることがあれば、それらの知識に深い一級建築士が在籍している会社に、商業用ビルへの活用を検討しているのであればテナント誘致部門のある会社が向いているでしょう。

相談する際の流れや注意点など詳細を解説していますので、下記の記事も参考してみてください。

4-2. 市場調査を行い活用方法を決める

土地への規制やエリアの特色、土地自体の特徴を踏まえて、適した土地活用方法の候補を絞っていきます。市場調査を行いながら、どの方法が収益につながりそうかを見極めて最終的な活用方法を決定しましょう。

市場調査をしっかりと行わないとエリアのニーズに合わない土地活用をしてしまい、失敗してしまうことがあるので注意しましょう。

4-3. 専門業者と契約し施工を開始する

住居系の活用方法であれば不動産会社やハウスメーカーと契約をします。トランクルームやコインランドリー、コンビニなど不動産会社だけで対応できない場合は専門業者と契約する必要があります。

契約後に機材を搬入し施工へと移ります。平置きの駐車場であればあまり施工期間はかかりませんが、商業ビルやオフィスビルなどは数ヶ月を要するので余裕を持たせたスケジューリングも鍵となります。

5. 土地売却との比較

土地売却との比較

土地の状態や自分のニーズによっては、土地活用を行うより土地売却の方が向いていることがあります。土地活用と比較して、土地売却にはどのようなメリット・デメリットがあるか見ていきましょう。

5-1. 土地活用と比較した土地売却のメリット

土地売却は土地活用と比べると早期に現金化できる点や、管理や運営などの手間がかからなくなる点がメリットとして挙げられます。所有している土地の状態がよくない、土地を管理・運営する余裕がない、早めに現金化して資産を組み替えたい、などの希望がある場合は土地売却の方が向いているでしょう。

5-2. 土地活用と比較した土地売却のデメリット

土地売却して譲渡益が出ると譲渡所得税が発生します。土地の所有期間によって税率が変わるので注意しましょう。

譲渡所得税の計算式
譲渡所得税= 課税譲渡所得(譲渡所得-特別控除) × 税率

税率は土地の所有期間が5年以下だと39.63%、5年以上だと20.315%になります。

また、土地売却は長期的な収益にはなりません。一時的に現金化できても譲渡所得税が発生すること、安定した収入源を失うことなどのデメリットを念頭に置いて土地活用をするか、土地売却をするか検討しましょう。

6. 土地活用にまつわるリスク

土地活用にまつわるリスク

土地活用による多数のメリットがある一方、反対にリスクがあるのも事実です。特に住居系の土地活用方法には注意しなくてはいけません。ここからは主なリスクを紹介するので、それぞれを考慮しながら適切な土地活用方法を探していきましょう。

5-1. 空室の発生

マンション・アパートや戸建賃貸への活用を検討している場合は、空室が発生するリスクに注意しましょう。特に都市部では新築であっても常時満室になることは難しいです。市場調査を綿密にし、需要が高そうな間取りや構造などの建物にしましょう。

5-2. 賃料下落

マンション・アパートや戸建賃の場合は賃料下落も考慮に入れなくてはいけません。経年劣化による建物の価値の下落に伴い、家賃の値下げを行うこともあります。将来的に家賃が下がっても収益化が見込めるかを考えておきましょう。

5-3. 借入金の金利上昇

コインランドリーやオフィスビル、商業ビルなど多額の初期費用がかかる場合は、借入れを行うこともあるでしょう。その際に借入金の金利が上昇するリスクがあります。最小の借入金で済むような活用方法を選ぶのが賢明です。

まとめ

土地活用の成功は立地や土地の地形などが大きく関係します。土地自体の特徴を生かしながら、エリアの特色に合い、需要が見込める土地活用を行うことが重要です。地方ではアクセスが悪くても収益に影響しないような方法、都市部ではアクセスの良さを生かした方法がおすすめです。加えて初期費用やリスクなどを考慮しながら、不動産会社などと協力して土地活用を行ってみましょう。

※この記事は2021年8月6日に調査・ライティングをした記事です。
※本記事の価格はすべて税込で表記しております。

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