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第118回 まだ住めるのに建物代はただ同然の建売住宅。なぜ?



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「子供が増えた時のことを考え、部屋数を重視して建売住宅を買った。部屋数は4つ。居間は少し狭いが気に入った。建て替えは当分不要と思った。駐車場もあり、マンションに住んでいたときに必要だった管理費・修繕積立金は不要。おまけに駐車料金も要らない。とても良い買い物をしたと自画自賛した。だが、そう思ったのは間違いだった。隣家の2階に大きな窓があった。そのため、居間が覗かれる気がして昼でもカーテンをし、蛍光灯をつけて暮らす破目になってしまった」

 

「いつもカーテンをしているのでせっかく庭があっても眺めない。そのうち庭は草ぼうぼう。草取りをしようにも隣家から見降ろされそうなのが嫌で、やる気がなえてしまう。いつも閉め切っているので、室内は通風が悪く、クロスにかびが浮いてくる。家全体がなんとなく湿っぽい。それでも15年ほど住んだが、子供の学校の関係で売ることを決めた。しかし、木造住宅は、古くなるとタダ同然になると依頼した仲介業者に言われて愕然。価格に反映されるのは土地の価値のみになる。概ね15~20年くらいでそうなるという。理不尽だと思った」

 

「床もしっかりしていて、へこむような箇所もない。汚れてはいるが、まだ十分にそのままで生活ができそうだ。しかし、建物価値はほとんど見てもらえないという。これが流通市場における中古の一戸建て住宅の現実と知った」

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このような話は昔からよく聞きます。今も、さほど変わっていないようです。建物が無価値でも、地価が上昇したら、購入時の価格を上回るかもしれないが、そうでない限り木造住宅が買い値より高くなることはまずないのです。

 

マンションの場合は、建物が頑丈にできていて耐用年数が長いことから、木造住宅よりは建物価値が高く評価されるのですが、どちらかと言うと、利用価値によって評価される部分が大きく、購入から10年、20年経っても購入価格を上回る値がつく中古マンションも少なくないのです。

 

中古の木造住宅がマンションほどの値がつかない原因はどこにあるのでしょうか? 今日は、その原因に迫ります。

 

●欠陥住宅の不安

ひとつは、欠陥リスクがあるためと考えられます。住んでみないと分からない、その不安があるために購入に踏み切ることが怖いと感じる人も多いのでしょう。なかなか成約に至らない。当然ながら価格も低くなりがちです。

 

素人の目では、瑕疵や欠陥を見つけるのは難しく、仲介業者も住宅の質に関して保証する能力を持ち合わせていないためです。

 

マンションには欠陥リスクがないのでしょうか?ないわけではありませんが、もし露見しても同じ被害者が多数いるので、力を合わせて戦えばよいので何となく安心感があるのです。これに対し、一戸建ては何かあったとき一人ですべてを背負う責任の重さがあって前に進めないのです。

 

●仲介業者の「アバウト査定」が原因

マンションにしろ一戸建てにしろ、売り出し価格は仲介業者によって「査定」がまず行われ、その金額を基準に売主の意向を加味して決定します。早く売りたいから査定通りでいいとか、少し強気に300万円上げて売り出したいなどのことです。

 

売りに出したが買い手が現れないという場合は、売却を諦めるか値段を下げるかしかありません。市況のよいときは多少強気に値付けしても売れるものですが、市況が良くないときは何か月も売れない状況が続いて最後は1割も下げてようやく買い手が決まるといったことが起こります。

 

宅地建物取引業法では、価格の査定根拠を売主に述べることを義務付けており、不動産流通近代化センター作成の「価格査定マニュアル」を使うなど、合理的な手法を用いることされています。

 

ところが、マンションは比較的簡単に算出できるのですが、一戸建ては計算式の評価項目が複雑で使っている業者は殆どないと言います。

築年数やリフォーム状況などを部位ごとに評価するほか、使用部材のグレードを高級・中級・一般などと細かく評価するのですが、現実は使いこなせる営業マンは少なく、工法別の平均単価を築20年で残価10%として計算したり、類似物件から築年数の差で割り出したりと、極めて大雑把な方法が採られています。その結果、築20年でゼロ査定という結果が出てしまうのです。

 

財務省が定める「有形減価償却資産の法定耐用年数」の木造22年(マンションは47年)を根拠にしてスタートし、それが業界の慣行になってしまったらしいとも聞きます。

 

●大手ハウスメーカーの独自基準

最近、大手住宅メーカーは共同で独自の基準を定め、リフォームで建物の性能がアップしていれば、それを価格に反映させる「スムストック」住宅の普及に力を入れているようです。住宅価格と土地価格を区分して明示するとも聞きます。

 

①耐震性能②リフォーム履歴③長期点検とメンテナンスプログラムの3つがセットになった住宅に限るらしいので、早く言えばハウスメーカー自身の建築・販売した住宅が対象になるわけです。

それ以外は、今のところ相変わらず20年でゼロ査定となるのでしょう。

 

●国土交通省の対策

国土交通省は、中古住宅の流通を促進するために様々な活性化策を打ち出していますが、そのひとつに、「工事履歴情報(新築時とその後のリフォーム工事)」を登録させることや、欠陥がないかどうかの検査を専門機関に依頼し、問題ない住宅には住宅瑕疵保険を付保するなどの制度を創設し、購入者が安心して購入できる中古住宅を増やす計画と言います。

 

今後は、そうした安心感の持てる中古住宅も市場に増えて来るのかもしれません。しかし、実現までには長い時間がかかりそうです。それまでは、一戸建てを売却する人は、自分の家が正当に評価されないと覚悟しておく必要があると言えるでしょう。

もし頭の片隅に一戸建ても検討対象にあるのであれば、この記事を覚えておくとよいかもしれません。

 

・・・・・・本日はここまでです。ご購読ありがとうございました。

 

本稿は下記サイトの「第599回 安価な建売住宅に思う」の併読をお勧めします)こちら・・・  https://mituikenta.com/?p=1904

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