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三井健太

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第85回 買い手はやがて売り手になる―これは大事な着眼点です



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マンション選びの重要なポイントを、これまで様々な角度から書いてきましたが、今日はタイトルの「売り手」という立場でのマンションの見方について書こうと思います。

 

●買い手はやがて売り手になる

これはどういうことを意味するのでしょうか? お分かりの読者も少なくないと思いますが、そうです、購入したマンションをいつか売却するときが来るからです。購入するときに、買い替えを念頭に選ぶという発想自体がないという方は実は多いのですが、筆者にご相談を寄せてくださる方の90%は売却を前提にしています。理由は様々ですが、転勤が理由の人、定年後に郷里の家に住むかもしれない、親との同居のためにどこかで別の家に移る可能性があるといった例が目立ちます。

 

80㎡なら買い替える必要もあるまいと思っていたが、荷物が増えて手狭になったから買い替えたいという人もありますし、便利な都心に住み替えたいという考えに至る人もあります。大規模マンションが良いと思って買ったが、自分には不向きと感じるので小規模なものに移りたい人もあります。

 

超高層マンションが格好いいと思って25階の部屋に住んでいるが、ある日から高所恐怖症になった。5階以下の売り物を物色中などという人もいます。

 

筆者の持論は「永住するイメージで購入したとしても、いつか売却するときが必ず来るから、マンションは買い替えを前提として“売りやすいもの”、“貸しやすいもの”を買っておくべきだ」というものです。

 

昔から「家は3度建て直せ」などと言います。今風に言えば、マンションは三つ目でやっと満足できるものになるということかもしれません。

 

とまれ、家は第一に、家族・自分が快適だと思うもの、住んで満足できるものを選ぶべきですから、個人の価値観や仕事その他のライフスタイル、無論「予算」などによって選ぶものが異なります。従って、他人の筆者がとやかく口を挟むことではないと考えています。もちろん、問われれば参考意見は述べますが、筆者が主に助言・進言するのは「あくまで資産価値」の観点によります。

 

家は生活の基盤であるとともに、「資産価値」の側面もあるのです。極論ですが、賃貸より資産性のある持ち家が得だと思うからこそ、その選択をしているのです。

 

人の考え方は多種多様ですから、「損をしても構わない。そこに住んでいる間、家族みんなが楽しければ・仕合わせであれば」と考える人もあるかもしれませんが、それでも賃貸ではなく持ち家を選ぶ動機の何%かは「資産性」にあるのではないでしょうか?

 

資産価値の有無は、それを担保にお金をいくら借りることができるか、または売却して現金に換えたとき、いくらになるかで測るのです。

 

財産三分法でいう「株・預貯金・不動産」のうち、不動産の欠点は換金スピードが遅いことです。それだけに、「より人気を博す価値あるマンション」を選んでおくことが大事になります。人気があるとは、数多くの人が群がるという意味です。言い換えると、市場に出したら多くの買い手がたちまち見に来る」という状況が期待できるマンションを買いたいものだということです。

 

●売り手の発想

筆者がデベロッパーに勤務していた時代。営業部門にあっては、「この特色のないマンション。どうやって売れというのか」と悩んだことが度々ありました。立地もパッとしない、建物プランもありきたりで、価格は高く、魅力に乏しいのです。同じエリアの中に競合物件があれば、比較にさらされ勝ち目はない。そう思わざるを得ない「つまらない」マンションを営業マンの私は売るのが使命でした。

 

企画開発部門に移ってからは、マンション用地を買うことがこんなにも難しいことなのかと思い知らされ、販売より厳しいかもしれないと感じたこともありました。売り土地は数だけならいくらでもありました。しかし、マンション開発にふさわしい土地は少なく、この材料でどうやったら美味しい料理ができるのだろうと悩みました。

 

しかし、企画開発部門では楽しい思い出がたくさんできました。他社が捨てた材料(見送った土地)を美味しい料理に仕上げる(売れる一品にデザインする)ことが好きだったからです。間取りを考えることに夢中になった時期もありました。

 

特許を取ったわけでもないですし、図面にサインしたのはそれぞれの設計事務所なので、筆者の名は消え去ってしまいましたが、今も多くのデベロッパーが使う企画と設計のアイディアは筆者の密かな自慢と誇りです。

 

この経験は、どういうマンションが売れるのか、買い手はどこを気に入って買ってくれるのかを探求する癖として今も残っています。このマンションは受けるかなあ、将来誰が買ってくれるだろうか?自分は気に入って今まさに買おうとしているが、この選択は一般受けするのだろうか、このような発想を買い手の皆さんもお持ちになるべきだと思うのです。

 

●売却しやすいマンション選びの2大視点

自分が売主になったとき、買い手候補(売却相手)に強烈にアピールしたものがあるかどうか、という視点で物件を見ることが大事です。別の切り口で言い表すと次の2点になります。

 

①差別化された(明確な差別感がある)物件であるか?

希少価値という表現でもよいのかもしれません。「墨田川テラス沿い」、「吉祥寺公園の最前列」、「皇居が一望」、「眼下にレインボーブリッジ」といった景観、「傘が要らない駅直結」、「ターミナル駅へ徒歩2分」などといった交通利便性など、立地条件で希少性がどれだけ高い物件かというチェックが必要です。

 

似たり寄ったりの外観が並ぶ中に、ひときわ光る個性的な外観デザインのマンション、14階以下のマンションが立ち並ぶエリアに50階建てのタワーマンション。

前面道路から20メートルも距離がある位置にエントランスがあって居住者以外は近寄りがたい雰囲気のマンションなど、建物の形状や規模などで周囲のマンションに圧倒的な差異を創り出している物件なのかどうかをチェックすることです。

 

②感動を与えてくれる(与え得る)要素がある物件か?

結局のところ、売却に際して内見者をいかに感動させるか(感動してくれるか)という視点で購入しようとしているマンションを見ることなのです。感動要因が数多く、つまり「すごい・素敵」を連発させられるかがカギになるというわけです。

 

たくさんの感動を与えることができるマンションなら、買い手は早く決まるでしょうから、売り出した価格から殆ど値下げすることなく(希望価格で)売却が実現できるのです。

 

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さあ、今ご検討中のマンションをお持ちの読者は、そのマンションを上記の視点で眺めてみてください。

 

駅から近いですか? 少し遠くても感動を呼ぶ環境や景観、駅前にない利便がそばにありますか?

 

そのマンション、付加価値の豊富な大型ですか?大型でも付加価値が何もない木偶の坊ではないですか?

小型で低層、そして高級マンションが好みだというあなた。住戸の眺めはどうですか? 森の中にあるような景観ですか? 木々の隙間から見え隠れするイメージのマンションですか?

緩やかな坂を登った高台にあって駅方向を睥睨する印象ですか?

 

タワーマンションが珍しくない東京で、その物件の特徴は何ですか?営業マンが熱く語るセールスポイント。実はその程度なら他も同じかもしれませんよ。沈着冷静に眺めましょう。

敢えて言いましょう。売り手目線で購入検討マンションを見ることが結構大事だということを。だって、あなたはいつか売り手になるのですから。

 

・・・・今日はここまでです。ご高覧ありがとうございました。

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