スムログ(マンションブログ)

マンションのモデルルームがあるとたとえ外国でもふらふら入ってしまったり、管理組合の理事会には思わず立候補する人って多いですよね。多いはず!! それなのにあんまり管理組合の苦労とかのブログって見ないので立ち上げてみました。世の中に多い管理士系ブログとは一味違う、理事会側から見たマンションの運営を中心テーマに書いていこうと思ってます。

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マンション総会 -「総会屋」対策



基本議案の数だけ、Yes/Noの数を正確に数えるのが主目的の総会がどうして伸びるのか?で直前の回の続き。 実は総会が伸びるのは、議案に反対あるいは疑義を述べるごく少数の人(場合によっては1人)が殆どの時間を消費しているケースが殆ど。まぁ「総会屋」さんというのは一定の確率で発生するもので、メガマンションなら、ほぼ確実に1人くらいは総会に現れます。運がよければ避けられるものでもない。

これをうまくいなせないから、下手に理事長 vs 総会屋さんという論戦なんか始まってしまうわけですが、総会が伸びるのは常に理事会の総会運営が下手だからで、もっといえば理事長の技量に問題のあるパターンが殆どです。
【はるぶー自身も最初ダメダメでした】

総会屋

「議長」と「議案説明者」は別の人で

標準管理規約準拠な規約をもったマンションでは、総会の議長は理事長しかできません。理事長が別途議案の説明や、質疑応答を受け持ってしまうと、今反対意見を述べていた人に答えた理事長が、議長としてそろそろ裁決にしましょうとは言いにくくなりますから、炎上に繋がりやすい。理事長≡議長は、議事進行だけに徹して、まるで他人のようなふりをして、「そろそろ議論もでつくしたようですから採決へ。。。」と言えたほうが有利です。

総会における議案の説明は、間違っても管理会社の人や、管理士さんとかに頼んではいけません。多少拙いかなと思っても、必ず理事会側の人間がやらないといけない。

プロの人は卒なくこなしそうに思えますが、管理業務主任とか、管理士とかの資格を持っている人の話は、大抵専門用語とかでてきて一般ピープルには分かりにくいので、一般ピープルでも理解できる言葉に翻訳しながら説明する必要があります。
(区分所有者→オーナーの方、占有者→賃貸などでお住まいの方 等)

特に管理会社の人にお任せするのは、総会屋さんはなんでも「高い!管理会社にぼられているんでないか??」と主張する傾向がありますから、逆効果になりやすいのでやめた方がよい。頼りっきりで理事会が自分じゃ総会も運営できないの?とか思われて損だし。うちのマンションでは、管理会社のフロントさんは管理内容が変わったときの重要事項説明にしか出番はありません。

議案を説明して通そうとしている人が、必ず管理費を自腹を切って自分でも払っている人でないとその話に説得力がでません。上手い下手ではなくて、住民としてその議案の可決が必要なのだという気持ちが伝わるかどうかですね。難しい話は通常もう議案書の中に書いてあるわけですから。

フロントさんには、ちょっと横のほうに座っていてもらって、ちょっと難しい決算なんかの数字の質問がでたら、すかさず回答しなさいと投げてしまえばよいわけです。

私のマンションでは、3つの専門委員会の長を勤める3人の副理事長が、一番自分の委員会に関連の深い議案の内容を熟知しているので、議案は委員会別に並んでいて、副理事長が自分の委員会からの提案議案の説明をして、質疑応答にも対応しています。私は営繕と財務の担当なので、結構な割合を毎回こなしています。

ポイント①: 理事長は議事進行のみ。他の役員が説明と質疑応答を担当し自分の言葉で説明する。

質問には答え、反対意見は流す

この前のブログで書いた通り
【こちら→ https://www.e-mansion.co.jp/blog/archives/2134 】
総会の議案に対しては、賛成か反対かしかできません。質疑応答は、「その議案に賛成ですべきかどうかわからない」人の疑問点を解消するためにあるわけで、もう賛成するか、反対するか決まっている人にとっては本来無用なものでしょう。反対すると決まっているのであれば、別に意見を変えてもらう必要はなくて、どちらが過半数なのか確認すればよいだけです。

にも関わらず、特に「武闘派」系の理事長さんが全部を取り仕切っているような場合、反対演説した人と、延々と論争して自分で総会を伸ばしているようなパターンが多く見受けられます。無理して相手を論破しようとすると、その人いよいよ理事会に怒って次の総会でも「総会屋」化する可能性が高くなります。

そもそも、全く同じサービスでコストカットできますといった議案で意見が割れることは起こりません。意見が割れるような議案は、例えば「お金をかけて福祉国家的なサービス拡充を目指すのか」.vs.「受益者負担で小さな国家を目指すのか」みたいな、その人ごとの人生観を反映していて賛否が分かれてるケースが多いものです。うちでは、組合からレジを打つたびに300円が持ち出しになるミニショップを追い出すべきか否かという議案が過去に議決権行使で賛成:反対が2:1に割れながら可決されたことがありますが、賛成した人も反対した人も何が大事かと思うだけの差で、両者共に別に間違っているわけではないんのですから喧嘩を煽ってもしょうがなくてどちらが多数か数えればよい。

相手の主張に対して、あなたは間違っている!とか、延々と論戦を挑んでしまうのは失敗です。どちらかといえばどんどん相手の理事会嫌いを増長するだけになって、しまいには、全部の議案に反対するなんて人を理事会が生み出すことになります。

正しい対応は、「貴重なご意見をありがとうございました。〇〇様は反対されるということでよろしいですよね?」ということになります。

そこですかさず、それまで他人の振りをしていた議長≡理事長が、「他にご質問のある方は?」と問いかければそれで終わり。議長は、「ご質問のある方は?」と聞いてもいいですが「ご意見のある方は?」という問いかけはしないのもポイント。当然、議案の賛否に関わる疑義を問いただす質問であれば真摯に対応する義務があります。普通延々と総会を引き延ばすほどの、質問を思いつける人はいません。

ポイント②: 質問には真摯に対応する。一方で反対意見には再反論せず流す

規約・法律違反の指摘があっても採決は実施する

理事会側が反論には再反論しないでサクサク採決を進めていこうとするのを、「総会屋」から止めようとするのは、議案が、規約あるいは法律違反であるという指摘をするか、あるいはもっと形式的に総会が定めらた規定を満たしていないといった攻め方をするしかなくて、不慣れな理事会・理事長だと、法律違反の疑義があると言われると、なんかびびってしまって、本来やってはいけない議案の取り下げや、修正をしてしまいがちです。

実際には、その場ですぐに判断がつくようなポイントを突かれることは少ないわけで、変に弱気になって、取り下げたり、変更したりすると、時には全戸の過半数が議決権行使書なり委任状なりで、理事会に信任をよせていた票を裏切ることになります。別に総会に実出席した人のほうが、欠席議決権行使した人よりも偉いわけではないので、総会で声の大きかった人の影響が総会運営にでるようでは問題が大きい。いってみれば、「擦り傷」を怖れて「骨折してしまった」みたいなことになりかねません。

もしも本当に規約なり法律違反であるということが後で確定したのであれば、再度直前の総会の議決結果を打ち消すための臨時総会を招集すればよいだけなので、議案は原案のままでとりあえず可決してしまったほうが殆どの場合で傷は軽くですみます。変に少数意見で本当は適法な議案を取り下げた場合よりははるかにダメージは小さい。

ポイント③: とにかく全議案、原案のままで採決は実施する

総会編は続く

私誰よりも自分のマンションの規約・細則は熟知しているしで、理事会抜けて野に放たれてしまうと、なんとなく最凶の「総会屋」になってしまいそうな気がするんですよね。管理に関する知識は、理事会を護る側に使えるのでないと意味がない。ダークサイドに行ってしまわないように、理事会には残り続けています。

このあとも「総会編」を書いていきます。総会屋さんの類型分布とその対策。理事会側からみてダメージの大きい質問などへの対処方法。議案で間違えやすい形式的に問題な議案の事例など。ここまでは実は書いてあったのですが、ちょっと理事会に、講演準備と立て込んでいるので数日あきます。

!! 重要 !!
本ブログの内容は、著者の個人的見解であり、著者の所属するマンション管理組合、勤務先、RJC48も含めその他所属する一切の団体の意見、方針を示すものではありません


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  1. この記事,オモシロい!マンション管理組合の総会以外にも役立つことが満載です。

  2. 具体的でとても役立ちます。他にない記事なので、ぜひいろいろ教えてください。

    1. 6月は本業が忙しくてずーっと東京にはいませんでした。
      そのあいだに講演会に戻ってきたりでばたばたしてる間に総会シーズンの
      月は終わってしまいましたねぇ。
      総会独自の注意点ってあるので、ぼちぼちそのうち

  3. “総会屋”というネーミングがお気に召さなかった人からコメントが入っていましたが、削除とさせていただきました。

    私の”総会屋さん”の定義は、議案に反対することでひたすら質問や意見表明などで議決実施を妨害して、総会の時間を引き延ばす人という意味です。

    反対であることが確定しているのであれば、反対票を投じればおしまいで、例えばその議案そのものが”違法”であるといった指摘以外で、1人で総会を長々と引き延ばすべきではないですから、そこには議長の仕切りは必須です。

    うちは管理組合のほか、自治会も同時に総会を開催しているので、議案説明&質疑応答の担当者を法人側総会でやっている私は、実は席を入れ替えて自治会の総会になると実際にわりと”総会屋”さん状態です。当然好みの問題にあたるものは深押しはしませんが、例えば自治会の会則に違反している議案上程であるなどは、ゴリゴリ攻めてることはありますから見ようによっては、私自身が総会屋に見えているかもしれないというのを否定するものでもないです。

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