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マンションアナリスト。11年間で5,000枚のマンション・チラシを“読破”したマンション・チラシ研究家。一級建築士。

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マン点流!不都合な真実を解説(内覧会)

はるぶーさんが、なかなか新作をアップされないので(笑)、建築士の視点を交え、「内覧会」について”不都合な真実”をまとめてみた。

マン点流!不都合な真実を解説(賃貸vs購入)」のように、人気ブロガー陣の議論の取っ掛かりにでもしていただければと。

【もくじ】
内覧会は楽しいイベントの場か?
内覧会に建築のプロを同行させるべきか?
内覧会で必死になってチェックしなくて済むために
そもそも内覧業者とは?
それでもプロに内覧会の同行を頼みたい人は――
【おまけ】内覧会のための無料チェックリスト(まとめ)


内覧会は楽しいイベントの場か?

「内覧会」とは、デベロッパーにとって、とても都合のよいネーミングだ。

すでに手付け金を支払っているマンション契約者に対して、入居までの楽しいイベントのひとつとして演出しようとしている。内覧会で特に大きな指摘を受けなければデベロッパーは、ひと安心だ。

でも、内覧会というのは、ある意味でわが家の「竣工検査」。
わが家の竣工検査という観点に立てば、本来、デベロッパーとの真剣勝負の舞台であるはずだ。

内覧会に建築のプロを同行させるべきか?

素人同然の建築知識でデベロッパーと戦うのは、弁護士を立てないで裁判を受けるようなものだ。

人生で最大の買い物をするのであるから、高々数万円の同行料金をケチってはいけない。

親身になって相談に乗ってくれる実務経験豊富な建築士の友人がいればベストだが、そのような友人がいない人は、内覧会同行のプロに頼むしかない。

しかし、内覧会の同行プロであっても、すでにほとんど完成してしまっているマンションの不具合を指摘・改善要望するにしても限度があろう。

簡易レーザーで天井高さを確認したり、騒音計で室内の騒音を調べたりしているのは、同行料金に見合った専門的なチェックを演出する顧客へのパフォーマンスといえなくもない。

天井高さが設計と数センチも違っていたり、床が傾いていたりするようであれば、チェック以前の物件なので、もう手遅れである。

内覧会で必死になってチェックしなくて済むために

だから、内覧会で必死になってチェックしなくて済むよう、信頼のおけるデベロッパーを選ぶことのほうがより重要なのである。

豊富な実績を持つデベロッパーであれば、クレーム処理を多数手掛けてきているので、商品であるマンションにはかなりの改善が施されている。

実績が豊富なデベロッパーのマンションであれば、ババをつかまされることが少ない。 また、まともなデベロッパーであれば「1年点検」がある。

1年間しっかり時間をかければ、たとえ建築の素人といえども、不具合は発見できるだろうから、そのときに申告し、手直ししてもらえばよい。 だから内覧会同行サービスは、必須ではない。

そもそも内覧業者とは?

内覧業者とは、分譲マンションの内覧会に同行し、購入者とともに住戸の仕上がり具合をチェックする業者のこと。

内覧業は、マンションという生涯で最大の買い物を専門的な目でチェックしてほしいという、建築技術に不案内な人のニーズから生まれたニッチな市場だ。

2時間程度の内覧会同行サービスに個人がすんなり出せる費用としては、2、3万円くらいか――。
5万円を超えると財布のひもが固くなってくるのではないか。

生活者サイドとしては、1件あたり5万円の内覧会同行サービスを高いと感じる人は多いのではないか。
一方、内覧業者サイドから見たとき、半日かけて1件5万円で商売になるのか心配になってくる。

仮に、1件あたりの内覧会同行費用が5万円だとして、内覧業者1人が午前と午後に1件ずつこなすとして、内覧会が開催されるのは、勤め人が休みとなる土日に集中するから、1カ月でせいぜい16件だ。
このとき1人あたりの1ヵ月の売り上げは、80万円(=@5万円×16件/月)となる。

でも、1年を通してコンスタントに内覧会同行依頼を獲得するにはかなりのマーケティング力を要する。とてもじゃないが、内覧業だけを生業とすることには難がありそうだ。

このニッチな市場への参入者は次のように大別できる。
(1)内覧専門業者
ー 内覧会同行サービスだけでなく、契約書類チェック・サービス、契約立会いサービスなど、多様な関連サービスを提供することによって利益確保に努めている。

(2)設計事務所の副業
ー デベロッパーやゼネコンが重要顧客なので、いつも消費者の味方とは限らない。

(3)建築関係の経験豊富な個人
ー ボランティア精神旺盛で、経験豊富な建築技術者にめぐり逢うことができればラッキー。

それでもプロに内覧会の同行を頼みたい人は――

高い満足度を得るためには、どこの内覧業者に依頼するのかが重要なのではなく、同行してくれる個人の資質によるところが大きい。

内覧業は無資格者でも実施できることに注意を要する。
能力的には、下記の順がオススメ。
ー マンションの設計・工事監理の経験豊富な1級建築士
ー マンションの現場監督経験が豊富な1級建築施工管理技士

マニュアルに準じてならばチェックできる、サービス精神旺盛な無資格者は避けたい。

【おまけ】内覧会のための無料チェックリスト(まとめ)

内覧会で何をどうチェックすればいいのか教えてくれ、という人のために、「無料で手に入る内覧会チェックリスト(まとめ)」をまとめたおいた。

あと、5月28日に発刊された『新築マンションは9割が欠陥 (幻冬舎新書)』の第4章「欠陥マンションから身を守る技術」に、「自分で欠陥を見つける方法」として、白黒写真付きで6つのチェックポイントが示されている(「新築マンションは9割が欠陥」ってか?)。

素人にはチョット難しいそうだが、税込み864円だから読んでおいて損はないと思う。
新築マンションは9割が欠陥

あわせて読みたい(不都合な真実シリーズ)

マン点流!不都合な真実を解説(間取図)
ー マン点流!不都合な真実を解説(賃貸vs購入)


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