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第137回 格好の良いマンション・・これがキーワード



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★マンション購入で後悔したくない方へこのブログは、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、マンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線でハウツ―をご紹介するものです★★特に資産価値を気にする方は是非ご高覧ください☆

 

10年か15年で売却する可能性が高いので、そのとき損をしないかが心配。または、儲からなくてもいいが、どのくらいになるかを知りたいーーこのようなメールが毎日届きます。

 

お答えは決まっています。

「将来価値を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、ブランド、⑥管理体制です。この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の悪さを補うことはできません」

 

このように述べます。そして、具体のマンションを上記に照らし合わせて、例えば「駅から徒歩15分は大きな弱点と言わざるを得ませんとか、「駅から徒歩8分は近いとは言えませんが、妥協範囲です」など。

 

反対のケースではこう言います。

「立地条件は申し分ないと言えます。なぜなら、駅に徒歩3分と近いだけでなく〇〇公園に面するからです。この付近は徒歩5分以内の物件が当たり前のように多いので、3分でもインパクトはありませんが、〇〇公園に面する物件は類例が殆どないので、大きなアドバンテージになるでしょう。駅に近く環境が良いという両立する物件は希少価値が非常に高いのですから」

 

しかし、後者の例は殆どないので、問題は「駅近が当たり前のエリア」における駅近マンションの場合です。

 

駅に5分以内が当たり前のようなエリアの場合、差別化は建物で競うことになります。②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、ブランドなどです

 

この中で特に大事なことは何か、スケールやデザインなどですが、それを一言で表すと「格好のよさ」です。

 

エントランスは車寄せのあるキャノピー(天蓋)が来訪者を迎える、エントランスホールの天井は2層吹き抜けで高く、上を見上げると、どこかの王宮のような天井飾りとシャンデリア。床は〇〇の天然石、壁は〇〇材の天然木、有名な彫刻家によるモニュメントや大きな絵画がアクセントになっている豪華なエントランス、

そんなマンションを見たとき、多くの見学者は「格好いい」と思うでしょう。その手前で、マンション全体のフォルム(外観)を目にしたときの感想が「高級ホテルのようだ」「クラシックで荘厳な感じがする」「まるで美術館みたい」とか「モダンでシャープな感じがする」「いかにも高級マンションという感じがする」「風格がある・洗練されている」「近寄りがたい感じ」など、表現は無数にありますが、要は「他のマンションとは違うなあ。格好いいな」と思うのです。

 

こう書くと、大規模マンションでは可能でも小型マンションでは該当するものがないのではないか。そんな心配をなさる人もあるので、補足しておきましょう。

 
  • 価値ある小規模マンション

小型で格好のいい物件にはお気づきの読者もあると思いますが、以下のような共通点があります。

〇渋谷区・港区・千代田区の邸宅地に集中している

〇低層マンションが多い

〇名庭園が借景であったりする

〇小規模といえども専有面積は100㎡以上が最低だったりする

〇小規模といえども敷地が広く、充実した共用施設を備えたものもある

(プールやトレーニングルーム、ジャグジー、サウナ付きもある=ザ・レジデンス目黒。プール付き・スパ付きはフォレストテラス松濤も)

〇小規模といえども管理人が朝から夕方まで駐在している

○ プライバシーを考慮した内廊下設計になったものが多い

 

このような物件は、いかにも高級というオーラを発散しています。価格も高いのですが、中古なら手が届くものもあります。

中古でも管理が良いので、年数を感じさせないものが普通であり、見学したときの興奮(感動)は新築に負けないのです。「素敵」を連発する人も多いでしょう。

 
  • 低層住宅街なら小規模マンションでも大きな存在感がある

さて、大規模マンションは言うまでもなく大きくて堂々としています。エントランスも2階まで吹き抜けになっていたりしますし、要するに門構えに風格があるわけです。門扉と塀で敷地内への侵入を閉ざした形の物件も少なくありません。

 

それに対し、小型マンションは対極にあるタイプで、威風堂々からは遠いと言えます。しかし、実際にその場所に行ってみると結構立派に見えるのです。大小は相対的なもので、立派に見えるのは周囲の家が邸宅ではあっても2階建であるし、敷地はせいぜい100坪か200坪なので、5階建てのマンションは大きな存在感を見せるのでしょう。

 

第一種低層専用地域では3階か4階建てしか建てられませんが、マンションは一戸建てに比べると堂々たるものになるのです。

 

また、小規模であっても賃貸マンションのような形状ではなく、外観のデザインやエントランス周りの雰囲気は全く違って見えます。高級感、上質感、格調の高さ、個性的でありながら上品、語る言葉が足りません。そこはかとなく漂う気品とでも言えば良いのでしょうか?

 

それらは用いる建築材料から違っています。建築家でない筆者には説明ができませんが、材料の違いと複数の材料の組み合わせなどが高いデザイン性を高めているようです。それらは、何年経っても色あせない、陳腐化しない、飽きがこないものになっていると言えます。美術館、博物館のようなものもあります。

 

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商品には、実用性が優先される物と実用性・デザイン性の両方が期待される物があると考えられます。満足度が高いのは後者です。マンションも大昔は、実用的であればよかったかもしれませんが、早い段階からデザイン性も追求して来ました。

 

しかし、実は良いデザインは建築コストや販売価格に影響するものです。安上がりでデザイン性も高いマンションがないとは言いませんが、見る人が見れば豪華さには遠いのです。

 

マンションは建て替えも困難(ほぼ不可能)、エントランスや外観に変更を加えることも困難ですから、新築の段階から格好よく作ったものがリセールの際に有利になるのです。

 

コストばかり気にした、金をかけていないマンション、すなわち格好良くないマンションはリセールでも高くはならない。そう思うべきです。

 

もちろん「格好いい」のレベルを数字で表すことは難しく、人によっては安物マンションでも格好いいと感じるかもしれませんし、格好よく設計したつもりでも何十年か経つと陳腐化するということはあるかもしれません。これは、別の議論になるので、ここでは追求しませんが、できるだけ多くの人々が「格好いい」と思うであろう。そんなマンションを選ぶことが大事です。

 

設備や間取りは、どちらかと言えば後順位です。マンションは「街を選ぶ次にマンション全体を選ぶ最後に住戸を選ぶ」という順番が重要です。住戸の中身だけにこだわっては失敗します。

 

街選びはともかく、マンション全体に目を向けることを忘れないようにしたいものです。

 

●新築なら完成予想図を見るしかないーー判断は難しい

格好いいマンションかどうかは、新築の場合、工事中であることが多く確認ができません。売り手は、「どうです。恰好いいでしょ」とアピールしたいので、完成予想図(パース)を何点か用意します。

 

全体(外観)パース、玄関周りのパース、内廊下の部分パース、パーティルームやゲストルーム、オーナーズラウンジがあるマンションなら、それらの部分パースです。

 

その絵は、設計図面を読み取りながら専門家が描くのですが、描くに当たってはどの方向から描くのが良いか(アピール度が高いか・見映えがよいか)の検討をします。そして、線だけの絵を何点か作製し、売り手に選んでもらって制作にかかります。

出来上がった図は、大抵デフォルメ(誇張)してあります。遠近法で描けば、短い距離も長く見せることができますし、背景との関係をうまく使えば、小さなものを大きく見せることもできるのです。

 

こうして、予想図が与えた印象が買い手の頭に残りますが、実際の建物を完成後に見ると違和感を覚えるはずです。絵は恰好いいが、実物はもうひとつだったというわけです。テレビでしか見ていないタレントさんを外で見ると、実際は小柄であったり細い人であったりするのと同じです。

 

しかし、そんなことで売主がクレームを受けるということはありません。デフォルメは違反ではないからです。

 

違和感を覚える人も、実は少ないのです。完成して初めての見学では、新居の完成に喜びが一杯で、購入住戸に早く行きたい気持ちが先に立ってしまうためと考えられます。

 

格好いいと思ったマンション、実は案外「普通」だったとか、期待していた高級感がなかったなどと落胆することにならないように冷静な目で絵を眺めるようにしたいものです。

 

●恰好いいマンションの見学をして目を肥やす

とはいえ、図面を見たり内装・外装の素材サンプルを見たりして、頭の中で出来上がりマンションを完成させることは難しいものです。そこで、お勧めの方法を提案します。完成マンションを多数見て目を肥やす方法です。

 

(1)高級住宅街のマンションを外から見る

下の写真は千代田区四番町に建つマンションの二つです。(撮影:三井健太)

入居者以外は門扉を開けて入ることができません。


公道からのアプローチが長く、いかにも高級マンションであることを語っているかのようです。下の写真は公道に接近していますが、門扉が侵入を拒んでいるかのようです。

(2)予算オーバーのマンションを見学させてもらう

格好いいマンションは予算を超えるものかもしれません。また、超高級マンションは敷居が高いと感じる人も多いかもしれませんが、何しろを一度見学してみましょう。

狙いは、エントランスホールやラウンジなどの雰囲気、コンシェルジュのいる風景、床や壁の素材、モニュメントの存在、天井の高さ、エレベーター内部のグレード感などを見ることです。

(買わない客のために見せてくれるかという疑問をお持ちの方は、筆者にご相談下さい)


上:東京ツインパークス  下:パークコート千代田富士見ザ・タワー

(画像出典:2点とも三井不動産リアルティ)

 

(3)高額な新築マンションの完成物件も

近頃は販売スピードが鈍っているので、高品質の優良マンションでも建物竣工時に売れ残っている事例が少なくありません。それらを見学するのも方法です。こちらの方が、見学に行きやすいかもしれませんねえ。

 

(4)種類の違うマンションを見る

高級マンションばかり見ても基準が曖昧になるので、中級マンションと思われる物件も見なければなりませんが、おそらくは検討の途上で自然と見ることになるでしょうから、さほど意識しなくても良いのかもしれません。

 

(5)写真を撮ってアルバムにしてみましょう

見学したマンションを脳裏に記憶するだけでなく、写真に収めましょう。それを「普通のマンション」「高級マンション」といったカテゴリー別に分けて並べてアルバムを作り、比較してみるといいかもしれません。

 

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以上の方法は、中古マンションを検討する人にも有効と考えます。長年に渡り多数のマンションを、しかも種類も様々なマンションを見て来た業界人や建築家に短時間で効率よく近づくには、こうした学習が必須です。

 

・・・・・・本日はここまでです。ご購読ありがとうございました。

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